表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
56/398

不思議なフィールド

雫が訪れたフィールド、海底トンネルは不思議なところであった。

「トンネルって言うからコンクリートで道が作ってあるのかと思ったです。けど何か凄くきれいです。」

海底トンネルを言葉で表現すると、海の中にそのフィールドだけ水が無い。そんな感じであった。例えるなら水族館のガラス張りのエリアに近い。そのため海の中を間近で見ることが出来ており絶景である。

「ゲームって何でもありですね。」

雫は進んでいく。トンネルというと一本道をイメージすることが多いがこの海底トンネルは分かれ道が用意されていた。

「でもあの女の人は真っ直ぐ行くと第6の街だって言ってたです。でも二つに分かれてるです。これじゃどっちが真っ直ぐがわからんです。まあ適当に進むです。」

今のところこのフィールドのモンスターもそこまで強くない。というよりもわんこたちが強いためほとんど相手モンスターが何も出来ていないのである。

「蟹とかウニとか出てくるですけど、もう少し華やかなモンスターはいないですか。」

折角の海のフィールドなのに可愛らしいモンスターが出てこず雫は不満であった。そんな雫の心情とは別にフィールド攻略は順調に進んでいた。


そんな雫たちとは別に順調に進んでいないのは他のプレイヤーたちであった。まず火竜を倒せないプレイヤーがまだまだ存在しており、倒したプレイヤーもそういったプレイヤーの補助に回っているため第4のフィールドの攻略が思うように出来ていないのである。そして第4のフィールドの攻略に乗り出してるパーティーも森のモンスターによる不意打ち、状態異常攻撃に苦戦していた。魔人まで到達するにはまだまだかかりそうだ。


そんな中小枝も火竜に挑もうとしていた。

「やっと来た。早く倒してシズちゃんに追い付くよ。」

小枝は気合い十分であった。小枝のパーティーは、前衛はシーフの小枝、大盾使いのルーナ。後衛は魔女のカンナとヒナタ、このパーティー唯一の2ndジョブ持ちの魔導師のレディ

そして補助に付与師のドュー、そして六匹の妖精というパーティーであった。

指揮はレディがとる。

「まずドューはこえだとルーナに支援を。こえだ、素早さで相手を撹乱。ルーナは他を守って。私たちは魔法で攻撃。」

グリフォンのときもそうであったが、空を飛ぶ相手には魔法での攻撃が鉄則であった。

「ブレスが来るわ。ルーナお願い。」

「わかりました。」

盾を持っているプレイヤーのスキル『フルガード』で火竜のブレスから味方ごと守る。小枝は火竜に近づいて少しでもヘイトを稼ごうとしているが効果は薄い。短剣持ちには飛行モンスターとの相性は悪い。

「レディさん。火竜がこっちに見向きもしません。どうしましょう。」

「続けて。少しでも相手の注意を引くの。」

レディたち後衛の魔法により少しずつ火竜の体力は減ってきていた。

「このまま削っていけば倒せるわ。皆この調子よ。」

しかし劣勢だと悟った火竜は遠距離攻撃をやめ近距離攻撃に切り替えてくる。

「不味いわ、ルーナとこえだ何とか耐えて。ヒナタ、カンナ、ルーナたちがが耐えてる隙に、バラけて攻撃よ。火竜に攻撃の的を絞らせちゃダメ。」

レディの作戦は悪くなかった。しかし二人で耐えきれるほど火竜の攻撃は甘くなかった。予備動作の多いブレスなら大盾でのガードも出来たが、予備動作の少ない近接攻撃では、防ぎきれなかったのである。

「ルーナ! こえだ何とか逃げて。あなたまで倒されたらもう…」

レディがそう声をかけている時。火竜は息を吸い込んだ。

「不味いわ、ブレスが来るわ。」

ブレスが来ることがわかってもそれを守る手段はない。盾を失ったパーティーは崩壊していった。小枝の初火竜戦は苦い記憶となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ