休憩も大事
翌日の日曜日、雫は小枝とコールでお喋りしていた。
「そう言えばさえはどうだったです。イベントの結果よかったです?」
「うんよかったよ。でも途中で…ってしずちゃんでしょ昨日火龍を倒したの。あのせいで色々と大変だったんだから。」
「まあドンマイです。」
「はあ。まあいいよ。それよりありがとね竜の素材とか、あれのお陰で勝てたところがあるから。あとボムだっけ。プレイヤーが木っ端微塵になったんだけど、あれどんな威力してんの。」
「ああ、ボムですか。ボムはゴーレムが跡形もなく吹き飛ぶから使うときは注意するです。」
「へ、へー。ありがとう、注意するよ。」
そんなアイテムを無尽蔵に作れる雫の恐ろしさを改めて再認識する小枝であった。
小枝とのお喋りを終えた後、雫は亜人の街に来ていた。
「この火龍の騎士ってやつをわんこに着させたいんです。できるですか?」
雫がリクたちに相談したかった内容は火龍撃破の報酬である、火龍の騎士というセット装備をわんこに装備させたいというものであった。
「凄いですね。龍の討伐って言えばお伽噺の中だけだと思ってましたよ。」
「そうね。竜は倒せても龍は次元が違うものね。」
「ありがとうです。それでどうです。これをわんこに装備させれるですか?」
「あ、はい。なんとかなりますよ。僕達亜人のなかには『獣化』ってスキルで獣に変身する人も少なくないですからそういう人に対応した装備を作る技術は発達してるんですよ。すぐ取りかかるので待っててください。」
リクはそう言って行ってしまう。
わんことランは待っている間に手合わせをすると言ってどこかに行ってしまったので雫はセンとお話をしている。
「そういえばセンさんってランさんのことどう思ってるです?」
「えっ?どうしたのいきなり。」
「まあ特に理由はないですけどどんな関係なんだろって気になってたです。」
「そうね。まあ腐れ縁かしら。もうずっと一緒だから家族みたいなものよ。これでいいかしら。」
「ありがとうです。家族ですか。まあリクは、嫌がりそうです。」
「ふふふ。そうね。」
楽しそうな笑い声が響く。
「それじゃまた来るです。ありがとうです。」
リクのお陰でわんこに火龍の騎士を装備することもできたのである。
「わんわん」
ワンコも嬉しそうである。挨拶も済ませたので雫は森を進む。
「そろそろ第5の街に行ってみるです。」
次の行き先は今まで完全にスルーされていた第5の街に決まった。
第5の街の先には海が広がっていた。山、森ときて海であった。
「いやー現在第6の街への連絡船は休航状態なんだ。モンスターの異常発生が原因なんだって。まあでもこの街は良いところだからゆっくりして行きなよ。」
第6の街へは行けないようなので街の散策をすることになった。
「この頃戦ってばっかでしたから、ちょうどいいです。ゆっくりするです。」
雫はこの街でゆっくりすることにした。




