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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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火龍の巣穴

クラン対抗戦を明日に控えた今日。他のプレイヤーがイベントに向けて最終調整をしている頃、雫は「火龍の巣穴」を攻略していた。

「今日はさえが凄い気合い入ってたです。まあ頑張ってほしいものです。よーし私も頑張るです。」

このフィールドは下に行くにつれてモンスターの強さが段違いに上がっていた。

「わっ亀です。火山担いでるです。あ、こっちは鳥です。うわ!火吐いたです。」

雫は今までに無い多種多様なモンスターたちに興奮していた。

「やっぱりゴーレムも外の奴とは違うです。どろっとしてるです。」

雫が呑気にしてられるのも、どんなに相手の強さが上がってもわんこたちなら安心だという信頼があるからであった。


鉱山の中腹に部分にあたる階層に進んだ頃から出るモンスターに竜が混ざり始めた。火竜の他に別の竜も出現した。

「溶岩竜ですか。火竜とどっちが強いです?」

溶岩竜の方が若干強いかもしれない。しかしここはある意味室内である。空を飛ぶという特徴を十分に発揮することが出来ない竜に雫たちを倒すことは出来ない。

「竜の素材が結構たまってきたです。やっぱり売るですか。うーん、どうしようです。」

錬金術のレシピに竜の素材を使う物は限られている。雫は迷ったあげく小枝に相談することにした。フレンド通しで使えるコールという機能を使う。それによって離れているフレンドと連絡をとることができる。

「もしもし、さえですか?」

「あれ?シズちゃんどうしたの。あとこえだね。ゲーム中はそっちで呼んでね。」

「ああ、すまんです。それでですね。今、竜の乱獲をしてるんですが、竜の素材が貯まりすぎたです。それでどうしようかなって思ったです。」

「えっ待って、今シズちゃん何をやってるの?」

「説明面倒です。」

「ちゃんと説明してよ。その状況、私にはちょっと想像できないんだけど。」

「それでですね、売ろうと思ったですが、別に金あんまり使わないですから、それもどうかと思うです。」

「だから状況の説明を…まあいいや、竜の素材だっけ。それなら私にくれない。」

「?そんなことできるです?」

「フレンドで素材とかアイテムとかの交換とか譲渡とか売買とか色々できるよ。」

「フレンド便利です。えーとああここですね、じゃあ上げとくです。またねです。」

雫はコールを切り使わない竜の素材を殆ど全て小枝に渡す。その量に驚愕しながらクランの鍛冶職のプレイヤーに素材を持っていく。ただでさえ竜の素材を加工するのは大変なのだが明日には対抗戦である。鍛冶職の女の子は地獄を見ることになる。

ただ一見すると小枝に多大な利益があるだけに見えるトレードであるが、一プレイヤーが持てるアイテム量は決まっているため、ただでさえボムやポーションを大量に持っている雫にとって要らない素材は凄く邪魔な存在なのである。

竜の素材の中で一番レアな素材は逆鱗であった。1体の竜から結構な量の素材がとれるのだが基本的に逆鱗がとれるのは稀であった。この逆鱗と通常の回復ポーションを錬成すると面白いポーションが製造できた。

回復ポーション+逆鱗➡バーサークポーション

このポーションは使った相手を「狂乱」状態にする。一定時間全てのステータスが上がりその時間が過ぎると上がってた時間の3倍の時間ステータスが下がる。というリスクが大きい薬であった。

その他にも溶岩と錬成すると火無効ポーション等まだまだポーションにも研究の余地があることがわかった。



敵の数が多く、さらにアンフェのスキルによりさらに多くなる。そのためさすがに雫たちでもなかなか思うように攻略を進めることが出来ないでいた。

「明日は土曜日です。いつもはやらないですけど、しょうがないです。明日一日使ってこれの攻略を進めるです。」

その言葉に喜びを露にするわんこたち。

「わんわん」

「…………」

「~♪~♪」

明日はクラン対抗戦、その裏で雫たちの戦いが行われるのである。やっぱり雫のクラン加入は成されないようだ。



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