表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
5/398

親子の

 他の中級薬草で回復石(微)を更に作ろうと試してみたものの成功したのは最初の一回だけであった。

「この石は持っていればいいっぽいです。」

 回復石(微)は名称通り持つだけでHPを回復してくれるアイテムである。

その回復量はほとんど無いに等しいためアイテムとしての価値は低い。

「私は戦えないしわんこはこれ持てないしです。この使い道はまた考えるとするです。」

「わん わん」

「まあ石でも錬成できたなら次からは、いろいろ試してみるです。」

 そうこうしてる内に現実世界ではもう19時を回っていた。

 ゲーム時間でもこれから夜になるようだ。

「もう遅いですし一回戻った方がいいです。」

 雫はログアウトすることに決めた。街の中にいるのなら基本的にどこでもログアウトできるので、このままログアウトする。

「じゃあまたなです。わんこ」

「くぅん」

 わんこは雫のいない間はアイテム扱いでメニューに収納され、ログインとともに姿を現すようになっている。

 

「なにやってるですか。父さん」

「おお雫。ああなに気にするな。」

「そうですか。わかったです。」


自分が勧めたゲームを娘がやってくれていて気になって見ていたとは言えないらしい。

「まあいいです。それよりお腹すいたです。」

という雫の一言で話の続きは夕飯でとなった。

 夕飯の支度を済ませ、父親と二人で食卓につく。

 話は自然とゲームのことになった。


「それでゲームは楽しかったか?」

「なかなかいい感じです。最初はどうなるかと思ったですけど、わんこのお陰です。」

「わんこ?」

「最初の草原歩いてたら出会ったです。チビだけど、なかなか強いです。」

「ワーウルフのクエストか!」

「そうですけどなんだ知ってるですか?」

「いやちょっとな。」

「ふぅーんまあいいです。ああ、あと生産職になれなかったです。間違えちゃったです。」

「えっ大丈夫なのか。なんの職になったんだ?」

「錬金術師です。」

「やばくないかそれ、変えた方がいいだろかなりやりにくいだろ。」

「まあなんとかなるです。やってみたいこともあるです。おっともうこんな時間です。風呂入ってもうねるです。お休み」

「ああ、お休み」

 雫は自室に戻って行った。


「我が娘ながら初日からいろいろやってるようだな。というか錬金術師でどうやってあのクエスト発生させたんだ?」

雫の父親は『variety virtual online』の運営の一人である。ただその事を雫には黙っていないといけないため、せっかく娘がゲームに興味を持ってくれたのにと寂しさをにじませていた。

「まあ、あれだ。あいつはやっぱり母さん似だな。」

 自分の妻のことを思い浮かべながらそう呟いた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] タイトル気になって今更読んでるものです。 「なにやってるですか。父さん」 「おお雫。ああなに気にするな。」 「そうですか。わかったです。」 の部分が2回書かれてましたよ〜
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ