表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
44/398

権力者の末路

おおかみこどもを見てたら遅くなってしまいました。すいません。

次の日雫がログインすると回りを男たちが取り囲んでいた。

「誰ですか。なんかようです?」

雫が問いかけると男たちに一人が答える。

「少し待っていろ。すぐにキール様が来るからな。」

「はあ。そうですか。」

雫にはキールが誰なのかイマイチピンと来ていない。

「キール、きーる、きいる?知らんです。やっぱもう行っていいです?」

「だから待てといってるだろうが。人の話を聞け。」

そんな押し問答をしているとやっとキールが現れる。

「やっとつかまえた。貴様、昨日はよくも逃げやがったな。」

「ああキールってお前ですか。で、何かようですか。私もこれでも色々とやることがあるんです。」

「そんなことは知らん。それよりも俺に服従しろ。貴様に拒否権はないぞ。」

「知らんですそんなの。てか服従ってなんです。私に何かしてほしいことでもあるんですか?」

興味無さげに雫が聞く。

「なんだその態度は。貴様は自分の立場がわかっていないようだな。まあいい俺の指示に従えということだ。さもなければこの街で自由にできると思うなよ。」

キールにとってそれは最大級の脅し文句であった。この街の住人はこれを聞いて逆らったものなどいない。しかし雫にこれは効かない。

「そんなことはたいした問題ではないです。面倒です。もう行っていいです?」

「もういい、我慢の限界だ。少し痛い目見てもらう必要があるな。」

キールは雫を街の先のフィールドに連れていく。

「貴様もすぐに気が変わるさ。」

キールは腹が立ちすぎて失念していた。なぜキールが雫を囲い込みたかったのか、どちらが強者なのかを。

「やめた方がいいと思うです。今ならまだ間に合うです。」

雫は思い直すようにキールにいうがキールからすると怖じけずいたようにした見えなかった。

「ふふふ、俺に服従するならすぐにやめてやるぞ。」

「あっそれはないです。ありえないです。」

「なっなんだと。もういいやれ。」

キールの取り巻きどもが雫に飛びかかろうとする。しかしその前に黒い刃がそいつらに突き刺さる。

「は?」

キールには何が起こったかわからなかった。

「だから言ったです。まあじゃあさよならです。」

その声にキールは。

「やめてくれ。俺を殺せばそれこそこの街で…」

「だから、それはたいした問題ではないですって言ったです。人の話はちゃんと聞いた方がいいです。」

キールにとってお前が言うなとしか思えない台詞がキールが最後に聞いた言葉であった。

「よしそれじゃ行くですよ。」

雫は今日も森に入って行った。



小枝は着実に力をつけていった。さすがに第一陣のトッププレイヤーには全然及ばないがそれでもそれなりに力をつけていた。そんな彼女の今一番の悩みが、未だに所属のクランが決まっていないことであった。クラン対抗戦の日にちはまだ先であるが段々と焦りが来ていた。

「難しいんだよな。主なクランは本拠地が第三の街にあるし。あんまり強いフレンドいないんだよな。」

クランの誘いが無いわけではない。やはりこういったゲームの女性の数は少ないため女性ってだけで注目が集まるのだ。しかしやはり小枝としてはやっぱりイベントで上位には入れるようなギルドに入りたいのだった。

「やっぱり高望みせずにどっかのクランに入れてもらうべきかな。」

小枝の強さはパーティーでグリフォンに挑む適性レベルには達していない。その為前のような野良のパーティーも組めないのだ。

「はぁ~私も隠しフィールドとか探してみようかな。」

隠しフィールドにはレアなスキルや装備が手に入るのだという。その為フィールドボスに挑むよりも別のフィールドを攻略するプレイヤーもいるのだった。

そうやってレベル上げを続けていると。

「あなたがこえださんね。初めまして私はレディっていうの。」

小枝に声をかけてきたのはキレイな女性であった。

「えっと初めまして。こえだです。私に何かようですか。」

「ふふ、ここに実力のある女の子がいるって聞いてね。」

ここで小枝はレディというプレイヤー名に見覚えがあることに気がつく。

「あの、レディさんって前回のイベント上位の」

「ええそうよ。それでね貴女にお願いがあるのよ。」

小枝にとってこの出会いは幸運であった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ