違和感と勘
お久しぶりです。
色々と落ち着いたのでこれから安定して更新でき、るといいな
神会議に突然呼ばれた雫、わんこ、鉄ちゃんは、罠を警戒する声を抑えたトップの鶴の一声により参加することとなった。とはいえ会議自体は顔見せ程度だ終わってしまったので、雫としては少々残念であった。
「くぅん」
「何で呼ばれたかです? 確証はないですけど、神をみんな招待したら間違えて私たちも呼んじゃったんじゃないです?」
「………」
「わんわん!」
「そうです? これなら私たち3人だけが呼ばれたのも説明できるですけど。まあそんなことよりです…あの幼女です」
「くぅん」
「…………」
雫たちは神々のトップである『絶対神』イウを間近で見ることができた。そのためわんこと鉄ちゃんは彼女が放つの計り知れないオーラに衝撃を受け、雫は彼女から感じられる違和に頭を捻る。
「何と言うかです。本物なのに偽物と言うか、純粋なのに不純物が混ざってるみたいな矛盾があるみたいです。何となくですけど」
「くぅん」
「わんこたちが感じたおーら?と言うのも私が覚えた違和感に関係してるかもです。でも今の時点だと分からなすぎるです」
雫が覚えた違和感も、わんこたちが感じたオーラに関係していると言うのも雫の勘でしかない。しかしこのパーティーは、どんな確実な情報よりもその勘に従ってきた集団である。雫の決定を信頼し、そこから発生するトラブルを対処するのがわんこたちなのである。
「よし。『神様を知ろう』プロジェクトと平行して違和感についても考えてみるです。わんこたちにはいつも通り、素材集めとか頼むです」
「わん!」
それはいつでも変わらない。
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『神魔大戦の序奏』が始まったことにより、ゲーム内でも様々な変化が起こった。まず今までと神域のシステムが変わった点があげれる。今まで通り試練を受け報酬を獲得することも可能ではあるが、他の神域の試練を受けれない変わりに特定の1柱の信者になることで、様々な恩恵を受けとるように選択できるようになった。
また『神魔大戦の序奏』関連のクエストやNPCが王、聖、帝の三国で現れるようになった。
逆に神域関連のイベントをハブられがちな魔国側のプレイヤーにも恩恵があった。
それはイベントクエスト『魔国強兵への道』であった。
本来であれば雫が踏み荒し独占した感のある魔国関連のクエスト。それらをクリアすることで貰えるスキルやアイテムを下位互換的にはなるが得られるチャンスのあるイベントであった。内容としては各地にいる新旧四天王の提示した試練をクリアしていくのである。
こうしてゲーム内は新環境となり、それぞれの環境に適応できた者だけが、本番である『神魔大戦』を勝ち抜くことができるのである。逆を言えば今までトップ層にいた者でも一気に落ちる事もあり得るほどゲーム内の環境は劇的に変化したのだった。




