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トリガー

中途半端なとこですが神国編スタートします

『人魔大戦』の特設フィールドで戦闘を繰り広げる人族軍と魔族軍。しかしその戦況は一方的のモノであった。


「うーん。やっぱり『魔神』様の強さは異質だったね。まあ安心したけど」

「そうでございますね」

「…さてソドム。ここの防衛は僕たちに任せて、君もディアボロスたちと合流して攻撃組に参加してくれ」

「わかりました」


 ――――――――――――――


 第二回『人魔大戦』が今まさに行われている頃、雫は学校にいた。小枝や鈴らと一緒に。


「あーあ、イベントと模試が被るなんてホントについてないよ。せめて明日ならよかったのに…」

「仕方ないです。それにそんなに言うならサボれば良かったです。1年生のときはよくサボってたです」

「…そうだね」

「そ、それは1年のときでしょ。それに流石に昨日名指しでサボるなって言われてサボれないよ」

「そんなもんです?」

「…?」

「そんなもんなの!」


 雫の学校で定期的に行われている模試。その開催日と『人魔大戦』の日程が被ったのだ。勉強は得意な部類の雫としては模試の優先度はそんなに高くないのだが、1度経験した『人魔大戦』よりは高かったためわんこたちを振り切って学校に来ているのだった。


「そういえば鈴ちゃん掲示板見た?」

「…見た。すごいね」

「何がです?」

「『人魔大戦』の事を書き込む掲示板があって、そこに今の戦況とかが書き込まれてるんだけど、それによると…」

「よると何です?」

「魔国側のNPCが凄いんだって。特に名付きのキャラは一人一人がトッププレイヤー並みだって。活躍動画とかも次々上がってるし」

「へーです」


 小枝が得た掲示板情報によれば、そもそも平均レベルが人族側のNPCよりもかなり高い魔族たち。その中でも別格の『六天魔』と呼ばれる6人の魔族。そんな彼らに蹂躙されるプレイヤーたち。

 この戦いにおいて魔国側のプレイヤーはオマケでしか無い。『人魔大戦』はプレイヤーVSプレイヤーのイベントから、魔族VSプレイヤーとなってしまっていた。その結果


「うわー。文句言ってる人多いな」

「そうなんです?」

「…魔国贔屓だって」

「まあ普通に考えたら人族側の方が圧倒的有利なんだから言い掛かりなんだけど、パワーバランスどうなってるんだーって人はいるよね」

「大変なんですね」

「パワーバランスを一人で崩壊させてる人の台詞とは思えないなー」

「…無自覚」


 元々、魔国所属のプレイヤーが少なくなる事を見越して魔族たちの強さは高く設定されていた。しかし魔国の攻略が本格的に始まるのは先の事だと考えていたため、最初の何回かは人族側が勝利するだろうと運営も考えていた。

 その思惑とは裏腹に第二回『人魔大戦』も魔国側が勝利してしまう。これにより運営の想定よりも早く、とあるイベントのトリガーが引かれることとなる。



2月になってもやらなきゃならないことが減らない…

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― 新着の感想 ―
[一言] 予想通りの予想外。学生が試験で被るなんて普通普通。流石に善戦する程度だと思ったのに魔国側(人海戦術の差で
[一言] イベント終了後の魔国側プレイヤー(雫たち以外)の反応が面白そう。 雫たちが居ない中で、どんな動きや反応をしていたのか。
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