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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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意外な戦況

【『絶道』が極まりました。報酬として『絶楯』が贈られます。特別報酬。該当者鉄ちゃんが『絶壁』を獲得しました】


 スキルと技術により絶壁を誇ったガルジアだが、それらを除いた素の防御力はそこまででは無かった。この世界にも老化による弱体化は存在するので、もしかしたらその影響もあったかもしれない。


「うーんです。『絶壁』ですか。使い勝手悪そうです」

「………!」

「確かにです。パーティーで戦うなら、動けないのもそんな気にしなくてもいいかもですね。もし変なとこあれば私が改造すればいいですし」


『絶壁』は防御力の上昇率など含めかなり優秀なスキルである。鉄ちゃんの素の防御力を考えると、物理攻撃主体の相手を実質無効化できるポテンシャルを秘めている。

 ただ、動けないというリスクはかなり大きい。先ほどの雫の魂の撹乱も、ガルジアが『絶壁』発動中により抵抗できなかったため成功したことだ。他にも拘束などを行い解除後の戦闘を有利にされる危険性もある。


 それらのリスクも、仲間がいればある程度緩和する。そう考えると四天王の能力は単体でも強力だが、誰かと共闘することで弱点を補われる効果が多いように感じる。


「ということはです。1人ずつ相手できてラッキーってことです?」

「そう かも♪」


 そんな会話をしてるとガルジアが復活してくる。


「まったく無抵抗の老人を殴りおって。…そこの龍!」

「………?」

「貴様の防御はまだまだ荒い。防御術を学びたくなったらいつでも来るといい」

「………」


 鉄ちゃんも自覚があるのか渋い顔をしつつも、頷くのだった。



 分かれ道に戻ってきた雫たちだか、行ける道はもう『破道』しか残っていなかった。


「わんこたちが『絶道』に来なかったですから『破道』に行ってる筈です」


 ということで最後の道を進んでいく。するとまたもやボスフィールドは侵入不可であった。


「あれです? とりあえず観戦エリアに…あ、わんこです」

「…わんわん!」


 観戦エリアではわんこたちが先に来ていた。つまり現在、戦っているのはナルタルということになる。


「なんです。ナルタルはまだ戦ってるです? すぐ終わりそうです」

「わん!」

「なら準備しといた方が…」

「わんわん!」

「ほんとです?」


 雫はナルタルが負ける前提で話を進めようとしたが、わんこに訂正される。戦況は意外なことにナルタルが有利とのことだ。

 人魔大戦の後に戦ったときは、負けに近い引き分けだと本人が語っていた。それからそんなに日が経っていないのに、ナルタルが優勢なのは少し気になる。

 しかもソドムの範囲攻撃により十二守護魔は全滅したと知り、更に興味が湧いた雫は観戦を始める。


「お前にそんなスキルがあるとは知らなかったよナルタル」

「だろうな。俺様もこれを使うことになって無念だぜ。これを使うことは、敗けと同義だからな! だがそれでも殺す。この『死ナバ諸共』で」


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