国家って凄い
最初少し小枝ちゃん視点です。
小枝は第一回販売では買えなかったゲームの再発売によってついにゲームをプレイ出来ると発売日当日からかなり興奮していた。自分はプレイしてなくてもプレイしている人の書き込みとか攻略法などは毎日のようにチェックしていた。そのくらい熱中しているゲームをゲーム音痴の親友が自分より先にプレイしているなんて夢にも思わなかったのだ。
「まあしずちゃんに驚かされるのにはなれてるけどね。しずちゃんのことだから最初の街でうろうろしているんだろうな。」
そんなことを考えながら、下校の途中にゲーム屋による小枝。発売時間はとっくに過ぎているが小枝と同じで学生が買いに来てるようで少しだが並んでいた。
家に帰ると直ぐにゲームを開始する。
「まずは名前は「こえだ」っと。次に職業はどうしようかなぁ。やっぱり「シーフ」にしよう。短剣でスピード勝負かな。大剣とか使いこなせなそうだもん。ステータスはAGIとSTRに多めに振っとこ。最後に種族は「獣人」かな。やっぱりケモミミは至高だよね。」
これより小枝の冒険が始まるのだった。
大規模なアップデートにより大きく2つ変化した。1つはメインの街への行き来が自由の新フィールド「妖精の楽園」が追加されたことである。これによって第2の街や第3の街の行き来が楽になった。「妖精の楽園」は基本的にモンスターは出現しないため生産職のプレイヤーが安全に移動することができるようになった。ただし戦闘職のプレイヤーは一回いったことのある街以外いけないという制限があった。冒険者はボスを倒していけという運営側の考えであった。また生産職についてるプレイヤーは、ギルドの定めるランクに応じて行ける街が変わる設定であった。また「妖精の楽園」では妖精に気に入られると仲間にすることができるという機能があった。これは雫のわんこたちのように連れ回せるし戦闘にも役立つのである。
そして2つ目2ndジョブの解放であった。各街にある「就職屋」という職業を変えるための店に新機能でその店の店主が許したプレイヤーだけだが、2つ目の職業を選ぶことができるのだ。またアップデートで新職業も追加されてあるのだ。また2ndジョブ習得のための判定基準は公表されていない。
「妖精の楽園ですか。いってみたいです。それよりまずは就職屋でしょうか。よし、まずは就職するです。いくですわんこ。」
雫は就職屋にきた。すると店主が決まり文句をいってくる。
「いらっしゃい。何か用かい?」
「2ndジョブとやらが欲しいです。」
「そうかいお嬢ちゃんは…いいよ君にはその資格がある。」
といわれる。雫の目の前には職業欄が現れた。雫はそれに目を通していく。すると「国家錬金術師」とあった。
「国家。なんか凄そうです。いいですね。いい響きです。これにするです。」
新職業とは別にもとの職業の進化系の職業も存在したのだ。雫は「国家錬金術師」となり『錬成術』と『精製』は一段階進化し『錬成術師』と『精製術』になった。また『分解』という加工済みの物を素材に戻すスキルも手に入れた。
「さすが国家です。いいですね。実にいいです。」
雫は新職業でテンションが上がって今は気がつかないがこのあとあそこまで頑張ってスキルのレベル上げをする必要がなかったことに気付き少し落ち込むこととなる。
「よーし、次は妖精の楽園です。いくですよ、わんこ。」
「わんわん」
何はともあれ次の目的地は「妖精の楽園」である。




