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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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孤立自己支援

『虚無王』カムイが力尽きる。『虚構』をするかしないかの極限の2択を強いられ、最期は選択を誤り爆発に巻き込まれてしまった。


【『虚道』を極めました。報酬として装備品『虚無の外套』、『空虚なリング』が贈られます。特別報酬。該当者アンフェが『虚の因子』を獲得しました】


アナウンスは続けて


【条件が達成されました。『幻惑魔法』は『虚の理』に変質しました。アンフェはスキル『虚幻』を獲得しました】


装備品もかなりの業物の予感だが、『虚の因子』のインパクトが凄い。確かに『虚幻』は『幻惑魔法』の上位のスキルだろう。だから『幻惑魔法』から『虚幻』なら理解できる。しかし『幻惑魔法』が転じたのは『虚の理』である。それを説明してくれたのは、復活したのに生気が無いカムイであった。


「『虚の理』か。そしつあったんだ。ならきたえるといいよ。さいのうがあれば『虚構』や『虚無』もおぼえられるかもね」


つまり『虚の理』は、アンフェのサポート力を爆上げする可能性を秘めたスキルなのであった。


「さあ、ようがすんだらさっさといって。まだ道は3つものこってるよ」


とカムイが言った瞬間、転移が起こり雫たちは最初の分かれ道まで戻されてしまった。戻ってみるとあった筈の『虚道』はなくなっており、道は3つに分かれていた。


「『戦道』はいいとしてです。どっちにするかです」


雫は少し悩んだが、アテナたちが進んだ『絶道』を選ぶのだった。



雫たちが『絶道』を進みだした頃、『戦道』にいるわんこたちの戦闘も佳境へも差し掛かっていた。


『魔国王』から『戦争王』へ返り咲いたディアボロスの能力は完全支援型であった。勿論、四天王として必要な基礎能力は備わっていることが前提だが、本質は味方ありきのスキル編成であった。


ディアボロスが率いていたのは『三将』蟲将ベルゼ、魔将リンネ、戦将アシュタロ。どれもわんこたちが『魔大陸』でお世話になった面々であった。彼らは元々それなりの強さを有していたが、ディアボロスの下で戦うことで、より一層強さを発揮した。


ただ欲を言えばもう少し強い、四天王クラスが配下にいれば違っただろうが、結局は一度倒した相手。時間は掛かったが、ディアボロスを残して『三将』は全滅してしまう。


「わんわん」

「やっとか」

「ピイェーー!」


味方を失った支援職。決着はついたとわんこたちは確信する。しかしその程度の者が魔族王から魔国を任される筈が無い。


「王の加護と僕の支援を受けた『三将』でも駄目ですか。やっぱり僕がやらないといけないのか」


やる気が見えないディアボロスだが、いつの間にか手には身長よりも大きな戦斧が握られていた。


「『一騎当千』『私的応援』『自己中』」


そして自身にどんどん支援スキルを重ねていく。しかもどれも術者専用の支援スキルである。スキルを掛け終えたディアボロスは、最早支援職とは思えないほどの覇気を身に纏っていた。


「さて、やりましょうか」

「…わん!」


実のところディアボロスは、下手な仲間がいるよりも1人の方が強いのである。



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