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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
335/398

四道

 わんこたちから来て欲しいと連絡があり呼び出されたのは、『ゴモラ』の先へと続くフィールドであった。『ゴモラ』を初めて見た雫は未知の天候が広がっている『ゴモラ』に興味津々であった。


「わん!」

「ああ、悪いです。…て何でここにコイツらがいるです?」


 振り返るとそこにはナルタルと十二守護魔。そしてアテナ親子が揃い踏みであった。

 意外な人たちがいることに驚く雫に、わんこが事の経緯を説明し出す。


 ナルタル、アテナ両名は魔族王からの誘いを断ったが、その後も勧誘は続いたという。四天王クラスの大物が自ら勧誘、という訳では無く『地下街』に来たような直属兵なのだが、断ると襲い掛かってくる。それが流石に鬱陶しくなったようで、雫たちに同行して決着をつけようと考えたらしい。


 一通りの説明を聞き終わると、雫の目の前にクエストが表示される。


【『死術王ナルタル』『不落王アテナ』から共闘の申請が来ています。承諾しますか?

 Yes/No】


 雫には経験が無いが、難易度が高い一部のクエストやボスなどを攻略するとき、6人パーティという制限が解除される場合がある。俗に言うレイドであるが、プレーヤー間で徒党を組み挑むのが普通なのだが、今回はNPCであるナルタルたちから申請が届く。

 その共闘申請をしっかり読んだ雫は即答しようとする。


「もちろんお断るで」

「わんわん!」

「す…って何です。離すですわんこ。ボタンが押せないです」


 迷わずNoに手が伸びたところをわんこが慌てて止める。雫は、なぜ止められたのか分からない様子である。


「なんですわんこ。いきなりじゃれてきて。寂しかったです?」

「わんわん! …わふぅ?」

「何でってです。集団行動が嫌いです。集団戦闘が苦手です。そもそも鬱陶しいなら私たちなんか頼らず自分たちだけで挑めよって話です」

「…おい。聞こえてるぞ!」

「聞こえるように言ってるです。共闘したいなら余所でやれです」

「なんだと! …もういい。俺様たちは勝手にやらせて貰う!」


 雫の言い草に怒ったナルタルは十二守護魔を連れて先に進んでいった。


「私たちも」


 共闘申請してきたもう一人、アテナも雫の言葉に思うところあったのか、雫たちに一礼してアテネ、ジークと一緒に出発していった。


【『死術王ナルタル』『不落王アテナ』からの申請が取り消されました】


 レイドパーティーが組まれることは無かったが、ナルタルやアテナたちも魔族王と戦うようなので、結果的には共闘である。


「わんわん!」

「いやでも邪魔ですし。迂闊にボムとか使えないのはストレスです」

「…くぅん」


 確かに雫に集団戦は向いていない。でもそれなら共闘申請を受けてから別々に行動すれば良かったのではと思うわんこだが、それは口には出さなかった。


【『死術と不落との共闘』が破棄され『死術と不落との競合』が開始しました。『魔族王狂乱』クリアまでの戦果に応じて報酬が変化します】



 先に進むと魔族たちがどんどん出現してきた。それらを倒しながら進むと、雫たちの前には4つの分かれ道が出てくる。右から『戦道』『破道』『絶道』『虚道』と書かれた看板が立てられている。おそらくこの道の先に彼方側の四天王級戦力が待機しているのだろう。


「さて、どれにするかです」


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― 新着の感想 ―
[一言] 一瞬、 イベントで自陣の扉に命を吹き込んだ時のように、 全ての道に命を吹き込んでそれぞれに攻略させる みたいな斜め上の策が浮かんだw
[気になる点] 同じ話が連続投稿されてますよ。
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