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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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付与錬成

アテナたちの抱えている問題は解決した。ジークの『龍化』は龍の姿に変化スキルと言うよりも、どちらかといえば鉄ちゃんの『幻鐵龍化』などの強化スキルに近かった。つまりただでさえ龍の因子を制御する適性が無いのに、龍の因子を強めるスキルを入手してしまったのが悪かったのだろう。


「龍の因子を取り込みすぎたと言うことか。まあいいか。これから私は龍としての戦闘も磨かねばな」

「うふふ。そうねアナタ。私も手伝うわ」


仲睦まじい様子を見せるジークとアテネ。夫が龍となり一族から蔑まれても愛し続けていたと考えるとこの問題が解決した喜びはひとしおだろう。そんな両親のやり取りを嬉しそうに見つめてたアテナが、雫の元に来て礼を言う。


「ありがと。私じゃ無理だった」

「別にいいです。私も良い練習になったです」


失敗しても良いスキルを使っての『魂への干渉』の練習。しかも『龍化』というそこそこレアなスキルでだ。普通なら出来ない経験であった。


「それでも。だからこれ」

「これは、スキルです?」


アテナはナルタルの時と同じ様にスキルを伝授してくれた。それは彼女の代名詞『付与魔法』であった。


《『付与魔法』を習得しました。『付与魔法』が『錬金術の極意』に統合されました。『錬金術の極意』の項目に『付与錬成』が追加されます》


アテナから伝授された『付与魔法』は雫の理解が追い付く前に統合し、『錬金術の極意』のやれることが増えた。『付与錬成』はよく分からないが、名前から推察するに何らかの付与をしやすくなるのだろう。


「どう?」

「うーんです。よくわからんですけど上手く使えそうです」

「ならいい」


雫の絶望的なMPでは『付与魔法』は使いこなせないだろう。その点、『錬金術の極意』に統合されたのならば上手く使えるので、『付与錬成』がどんなことができるかは置いておいて、結果オーライだろう。


「付与はまた確認するとしてです。私いま、この街の地下を色々と改造してるですけど、いいです?」

「地下? 地下…」

「知らんです? おかしいです。何か後ろ楯がどうとか言ってたですけど」

「知らない」


地下街の存在すら知らない様子のアテナ。ゴルディーの話とは噛み合わないが、知らないのならアテナが今まで地下街に関わらなかったのも説明がつくのかもしれない。雫が簡単に地下街について説明すると、興味を示してくれた。


「私もやりたい。城みたくしたい」

「城みたくです? 私、結局ここの様子殆ど見てねーですから」

「そうなの。なら見る?」

「おお見るです。案内頼むです」


何だか波長があった雫とアテナは、地下街に戻る前に『城』を散策することにするのだった。



『付与錬成』

魔法付与やスキル付与などの基本的な付与の他に性質付与が行えるようになる。性質付与とはアイテムや装備品の性質を他の装備品やプレーヤーに付与する事であり、剣の性質をプレーヤーに付与するとそのプレーヤーの攻撃に斬属性が追加される。


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― 新着の感想 ―
[一言] 仮に性質付与の条件が1個体1つなどの制限があったとしても、 子龍それぞれに付けてから合体すれば たくさんの性質が付与できそうですよね。
[気になる点] 初めの方の文で、『ジークの『龍化』は龍の姿に変変化スキルと〜』の「変変化スキル」の「変」がひとつ多いです
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