隠れたところで苦労してる人たちもいる
今回はちょっと少ないです。
フィールドボスのグリフォン。それが倒されたというアナウンスは、すぐにゲーム中に流れた。プレイヤーたち、特に現在グリフォンを攻略しようとしている者たちは雫がグリフォンを撃破したのではないかと疑っていた。それに伴って運営側に対して雫たちの情報の開示を求めるものまでいた。
「今度は爆弾の入手方法を教えろというものです。これで何件目かわかりません。どうしますか。」
「こっちは鉄竜についてです。あとワーウルフについても多数きてます。」
グリフォンを倒されてから数十分で一気に忙しくなった運営スタッフたちは、プレイヤーたちの対応で大忙しであった。
「グリフォンがワーウルフに負けるとかどうなってんだよ。本当にゲームバランス考えた方がいいよ。」
「そんなこと言ったらプレイヤーは錬金術師だぞ。あんなジョブ不遇通り越して序盤は地雷なのに、イベント上位とか。」
「班長、どうしますか?一部の情報を開示しますか。ちよっと収集つかないですよこれ。」
「それもやむなしかもしれないな。」
そんな話をしていると、後ろから
「出来ればそれは避けたいんだがな。」
「そうね、せっかくの秘密のクエストなんだから。もう少しなんとかならないの?」
班長と呼ばれていた人が振り向くとそこにはこの運営側のトップ、トップ2が立っていた。
「本部長に副長。どうしてこんな所に?」
「本部としての見解を伝えに来たのよ。本部としては運営側からの情報の開示やプレイヤーへの干渉は出来れば避けたいわね。ねっあなた。」
「あなたじゃないだろう、仕事中だから副本部長か副長と呼びなさい。まったく…えーとああそうだ、2日後に小規模なアップデートを行って対応をする。変更点や追加点はおって伝える。そのためしず、プレイヤーの情報の開示はしないように以上だ。」
そういうと二人は出ていった。
「まったく。さすがは雫ね。」
「嬉しそうに言うなよ。あいつメチャクチャやってるぞ。黒騎士を倒したのもあいつだろ。」
「ふふ。黒騎士を倒したのは雫のペットよ。」
「そうだったな。しっかしあの二匹ってそんなに強い設定だったかね。」
「そんなところも含めて雫は面白いのよ。」
二人の会話は続いていく。
グリフォンを倒した先にある街、第3の街。そこについた雫は、そこにすんでいる住人と話をしていた。
「ここって何かいいところないですか?面白いところとか。」
「そうだねー。ここら辺一帯は鉱山が多くてね。武器屋とかはいっぱいあるけどねー。面白いところとかはあんまりないかね。」
「そうですか。」
「あっでもお嬢ちゃんは職業はなんだい?」
「えっと、錬金術師です。」
「それならちょうどいいね。この街の端の方に錬金術師ギルドがあるんだよ。まあ錬金術師ギルドっていっても別に錬金術師じゃなくても入れるんだけどね。まあそこならお嬢ちゃんもためになるんじゃないかい。」
「そうですかならそこにいってみるです。」
雫の目的地が決まった。




