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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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しあわせ

【『四天王の平定』の条件の一部が達成されました。国別ストーリー『魔族王の復活』は進行します】


目の前に現れた文字を読んだ結果、あまり理解できなかった雫は軽く流した。ただこのアナウンスは魔国に属するプレーヤー全体に流れていたようで、雫がナルタルを倒した数十分後にはVVOの情報サイトなどにも掲載された。これを見たプレーヤー、特に国別ストーリーの攻略をしてるようなトッププレーヤーは驚愕した。

何故かと言えば国別ストーリーは特定のクエストをクリアすることで進行する場合が多い。またストーリーにはメインやサブ、個人など様々な種類が存在し、高難度のクエストをクリアするほど重要なストーリーが進行する傾向がある。「王国最強の騎士を呼び戻す」クエストと、「町一番の商人に出資させる」クエストでは前者がより難しくより重要なストーリーが進行する。


ストーリーの進行度だけで言えば全プレーヤーが活動していた王国が最も進んでいるし、重要度なども入れるのであれば帝国が進んでいた。そんな帝国でもメインストーリーだと考えられるモノは進められていない。それには色々と理由があるが、それでも最初に魔国が進むとは誰も思っていなかった。そのため人類側に属するプレーヤーたちは慌て出すのだった。



そんな周りの状況など気にもしていない雫は先ほどひょっこり復活したナルタルとお喋りをしていた。


「『魂への干渉』はもっと活用法がありそうだ。俺様とは別の方向性だし。俺様のと組み合わせると…」

「私もそこまで熟練してないです。でももう少し鍛えたらやってみてもいいかです」


同じ研究気質であるためか気が合うようだ。そしてそんな会話に危機感を抱いたわんこたちと『十二守護魔』たちが止めに入る。主従揃って似ている。


「わぅん」

「ナルタル様。そろそろ」

「なんですわんこ?」

「あ、…そうだな」


ここに来た目的を忘れた雫とは対照的に察していたナルタルは話を『人魔大戦』に移す。


「お前たちはディアボロスの使いとしてきたんだろ? で目的は大戦に参加しろっでとこだ」

「うんです。…ああ、そんな話だったです」

「本当に忘れてたのか…まあいい参加は了承した。俺様が人類どもを皆殺ししてやるぜ」


何故か頼む前からノリノリのナルタルを見ていると何もしなくても参加してくれたとさえ思う。おそらくだがディアボロスからのお願いだから背いていただけなのだろう。


「それでだ。ディアボロスの野郎の要件はいいとして、俺様に勝ったお前には褒美をやろうと思う。幸いお前には魂を扱う才能も多少あるからな。それを授けてやろうと思う。感謝しろ!」


そう言ってナルタルはスクロールを雫に渡してくる。それは即座に発動し雫は新たなスキルを習得する。そのスキルの名は『死合わせ』縁起が悪そうな名前である。


「それは俺様の『霊魂貸与』の下位スキルだ。お前がもう少し死属性に適性があれば『霊魂貸与』を教えられたんだがな」

「まあしょうがないです。それでこれの効果はなんです?」

「1人を対象にしてそいつが死ぬまで死なないスキルだ。デメリットはそいつが死んだら一緒に死ぬ点と離れすぎると効果が失くなる点だ」

「…中々です。ありがとうです」

「まあ、俺様に勝ったやつが簡単に死なれたら俺様が弱いみたいだからな!」


こうして得たスキル『死合わせ』により更に死に辛くなった雫。このスキルによってある集団の計画がかなり狂わされることとなるのだが、それはまだ先の話である。


『国別ストーリー』

王国では色々とストーリーが進行している。(例えば忘れかけている水不足による某クエストなど)

ただ他のクエストも同様だがクエストの失敗によりストーリーが変化したり下手をすれば進行不能になる場合が考えられる。そのため特に人数が多い所はストーリー1つ進めるのにも無駄に時間が掛かることがある。


『死合わせ』

術者と対象者(パーティー内限定)の命を繋げ、対象者が死なない限り術者も生き続ける。リスクとして対象者が死ぬと無条件に術者も死ぬ。ただわんこや鉄ちゃんが死んだ時点で雫の命は風前の灯なためデメリットを感じにくい

『霊魂貸与』と異なり能力値の減少が無い点も魅力的である

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― 新着の感想 ―
[一言] しあわせは わんこと融合状態とかだとどうなるのか、 対象者にはメリットは無いのか などいろいろ気になるスキルですねぇ。 あと、雫が死なないなら、 今まで移動とかをやりすぎると雫のステータ…
[一言] わんこや鉄ちゃんが雫を守らなくても良い=ぶっ壊れ 隙を見せさせたと思いきや雫は死なないってのは初見殺しも良いところですね。 元々難易度hellなのにこれ以上難易度上げたらもうどうしようもなさ…
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