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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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クラン訪問

今日も変わらず孤児院でアイテム製作に励む雫の元には客人が来ていた。雫の数少ないフレンドの1人、ハルと彼女が盟主を務めるクランのメンバー数人である。


「シズさん! これはシズさんが着てる『叡智の到達者』ですか? 何かいっぱいありますけど」

「ああ、それはこれの前の装備『知識の到達者』のレプリカです。本当はスキル『叡智』を再現したかったですけど、多分素材が足りなかったです。まあ何とか『到達者』は再現したですけど性能が若干劣ってるです」

「『到達者』は再現したんですね。流石です。あのスキルって自力で習得するの相当難しいので私は、ハル様以外に持ってる人を見たことありませんよ」

「そうです? ならあげるです。確かもっとあったと思ったです」

「本当ですか! ありがとうございます。なら今度、シズさんが気に入りそうな物持ってきます」


ハルは良く来るし雫も『春の滴』のクランホームに行くのだが、他のメンバーが来ることは少ない。何でも彼女たちに色々と見せたいらしくハルから頼まれたのだ。

ただ見せると言っても雫の開発は他の生産者さんたちと違い何らかの目標や完成形を目指して造っていないため、ほとんどが面白アイテムと化しており有用な物は少ない。と雫は思っている。


「そう言えばわんこちゃんや鉄ちゃんさんなどは何処に行ったんですか? 今日は姿が見えませんけど」

「わんこたちは魔国で冒険中です。私も行きたいですけど流石に魔国だとわんこも影中に私を入れたまま戦闘するのはムズいらしいです。だから今は私の『クローン』と一緒に進んでるです」

「私もですけど、シズさんも暇なら造ってたい人ですもんね」


わんこたちは四天王がいる街に向かっており、それに雫も同行しようとはしていたのだが、流石にいつもやってるような暇になったら影中で錬成ができるレベルのフィールドでは無く、でも雫としても戦闘ばかりもしてられないためメイン戦までの道中は『クローン』に行ってもらうことにしたのだ。


「便利ですね」

「マスター。シズ様の『クローン』をそんな一言で済ませないで下さい」

「そうですよ。1人だけオート戦闘追加されてるんようなものですよ」


なんだか騒がしい彼女たち。『クローン』造りは時間と素材がそれなりに掛かり、製作に新鮮味が無いため雫も好んで造るものではない。そのためそんなに興味を持っていないので『クローン』の真価に気付かないのだった。


雫は知らないが今回の訪問の目的は『春の滴』が魔国へ属する根拠を示し、皆が納得して動けるように開催された。ハルの思惑通り、雫の部屋に置かれているアイテムの数々を見て文句を言う者はいなくなった。と言うよりも皆が馬鹿馬鹿しくなったと言った方が正しい。


「これはビックリ箱を造りたくてやったですけど、みんなから不評だったやつです」

「いやこれ『パンドラの匣』って書いてありますが!」

「これはかくれんぼのために造った奴です。まあこれは重いですから失敗品です」

「これは『ハデスの隠れ兜』か。なんか…」


みんなクランの利益を追求するよりも雫と一緒に戦った方が楽しいと感じたのだ。

その後も雫のアイテム紹介は続いた。



『パンドラの匣』

8回のみ使用することができ、その内の7回目まではランダムに1つずつ大罪のどれかの呪いに掛かる。最後の1回はおそらく希望が入ってるらしい(雫談)


『ハデスの隠れ兜』

透明になるシリーズはそれなりにあるがどれも欠点がある。これの欠点は重すぎて雫が装備できない点である。

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― 新着の感想 ―
[良い点] パンドラの匣は開けちゃったら絶対にビックリするww
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