表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
271/398

魔王に会おう

彼女たちは結局、武器化を選んだ。決め手は雫がポロッと言った

「のこの公爵の茸は繁殖力が凄いですから気を付けないと頭の中から飛び出して顔中…まあ大丈夫です」

とそれを実際に体験したとある化身せーくんの涙ながらの演説が大きかったようだ。


「のこちゃんず精鋭部隊はみんな可愛いですからおすすめだったです。生えた茸は素材にもなるから一石二鳥ですし」

「くぅん」


不満げな雫を呆れつつも宥めるわんこ。そしてその後ろをぎこちない足取りで付いてくる煉歌たち。ステータス的な変化も微量で体格も変化していないのだが本人たち曰く装飾品などが身体に直にくっついてる感覚に慣れないとのことだった。魔印を所持していても襲い掛かってくる荒くれ魔族も存在するためだが、今は煉歌たちにも鉄ちゃんの防御がついてるためふらふらでも特に問題はない。

ただ1つだけ不満があるとすれば今ここに同行していない『邪悪な瞳』に関してだろう。当初は彼女も同様のルートで行く予定だったのだが、彼女自身が一度だけボス戦ルートに挑戦したいと言ってきた。そのため雫全面協力の元で先ほどボス戦に挑み見事勝利したのだった。


「別にアイさんが強いのは知ってるけど、それなら私たちも一緒に居ればよかったんじゃないかな?」

「まあ私もそれなら同行させた方が良いと思ったです。でもわんこから止めといた方が良いって言われたですからしょうがないです」

「ほう。わんこ殿がか」

「何でも人を庇って戦うのは難しいとか何とかです」

「じゃあ仕方ないか。いっつもくらます守ってるわんこの言葉なら説得力がなー」

「わん!」

「…まあ納得したならいいです」


あんまりな言い草だが事実であるし、なにより本当に魔王から入国許可が貰えるのかも分からない現状、さっさと会って確認することが大事なため雫が言い返すことはなかった。



『人魔大戦』の勝敗にNPCが深く関わってくることに気が付いたプレイヤーは多かった。特に国別のクエストの中で一部『人魔大戦』においてその国に属さなかったプレイヤーでは受けられないモノが存在したのだ。クエストを進めることで『人魔大戦』を有利に進められることは明白。各プレイヤーは己の属する国のクエストを攻略し出した。クエストをこなしストーリーを進めることで固有のNPCや国特有の兵器や戦術が『人魔大戦』には登場するようになるのだと言う。

それが魔国では全く行われていない。そして『人魔大戦』が起こる時までに他のプレイヤーが魔国にたどり着くか不明なためこれらを進められるのは『神の雫』たちだけなのだった。


「ここが魔王城ですか。立派なもんです。でも『魔印』のお陰かわからんですけど門番が私たちを止める気配が無いです」

「くらます。入っていいのかな?」

「いいんじゃないです? 止められたら無理やり通ればいいです」

「くぅん」


そういえばこの人街中でボム投擲するのに躊躇しない人だったな、と自分の主の血の気の多さを再認識するわんこは、どうやって諌めようか考えるのであった。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ