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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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サクサク進む

『魔女の森』を進む雫たちを阻むかのように魔法がいきなり飛来する。何処かに隠れている者の奇襲ならば雫の加護により情報が得られるのだが何故かそれができない。


「植物さんたちは魔法?が現れてから気をつけてって言ってくるです。それに近くに誰かが潜んでる感じもしないです」

「いんぺい?わかんないけど」

「わんわん!」

「私たちの索敵は全員別々の感覚でやってるです。それを全て騙すのは多分ムズいです。私の『吸血姫の日光浴・影』でも条件付きのステルスですし」

「ぅ~ぃ」

「………?」

「まあそうです」


相手がそれほどの強者であるならば観念するしかない。取り敢えず飛来する魔法は今のところ鉄ちゃんの防御を突破する威力では無いので無視して進むことになった。


不可視の敵は雫たちが自分たちの攻撃を意に介していないことを悟ったのか攻撃の種類を防御貫通や固定ダメージなど鉄ちゃんでもダメージを負うモノに変えてきた。貫通や固定ダメージは通常魔法よりもダメージ量は少ない筈だが、ここのレベル帯では流石の鉄ちゃんも悠々としている場合ではない。油断していたらHPがごりごり削られていってしまった。


「えっとそっちですそっち。だからあっちじゃなくてです。わんこ!」

「くぅん」


取り敢えず鉄ちゃんにはアンフェを付属させ常時回復しつつ、無駄なダメージを受けないよう、わんこがこのフィールドでは攻撃をいち早く認識できる雫からの指示で迎撃する運びとなったのだが、雫も植物からの情報を何となくで受け取っているのでそれを言語かするのに苦労しているようであり、気を利かせたわんこは雫の指示に従ってる風にしつつ自身の感知と反射での迎撃をこなすのだった。


『魔女の森』にはほとんど魔族が出現しなかった。ごく稀に遭遇する程度であった。アンフェの『人気者』をもってこの数だとすれば基本的にこのフィールドでは魔族との遭遇は無いと考えられる。


「それにかなり小さいです。前のフィールドに比べたら2分の1とかぐらいです?」

「ぉ~?」


『魔大陸』第1のフィールドはほとんど直線であったがかなりの長さだった。この『魔女の森』は円形に近いフィールドであるがその面積は半分にも満たない。これからも『魔女の森』の狭さが分かる。


「それにです。なんでわざわざ円形なんです?もしかしたら何か隠してあるです?」

「ないとおもう」


普通のフィールドだとミニマップを使うことで現在地とある程度の地理を把握できるのだが、このフィールドでは使えない。また魔女たちは魔法だけでなく認識阻害系魔法などでプレイヤーを惑わしてくる。真っ直ぐ進んでいると思ったらぐるぐる回り続けギミックの魔法でHP切れというのがこのフィールドの恐ろしいところなのだ。

本来であれば第1のチェックポイントの村であるクエストをクリアすることで受け取れる御守りにより、『魔女の森』の特殊な幻術の突破と認識阻害系魔法の無効化し、樹海の迷路と魔法のギミックを乗り越えて進むものなのだ。それを雫たちはといえば初見で幻術を突破するだけでなく、『魔女の森』の全体像を掴み殆ど迷うことなくサクサク進んでしまっているのだ。


「何かこれなら今日中に終わりそうです」

「………」


その言葉通り雫たちは苦戦することなくボスフィールドまで辿り着いてしまうのだ。





御守りクエストは一度『魔女の森』に行ったことがあるのが開始条件。

実はこの御守りをくれる人が『魔女の森』のボスであり、ボス戦まで御守りを持っているとステータスが大幅にマイナスされる。『魔女の森』の入国審査は戦闘能力ではなく出された情報のみを鵜呑みにしない冷静な判断力や思考力を問うてるという無駄設定。折角コンセプトを考えてたのに雫編では出てこないので発表。

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