スキル進化
やっと受験が終わりましたので投稿を再開します。
イベントが終了した次の日、シズたちは亜人の街でランたちに会っていた。
「よかったじゃねぇーか。無事終わって。」
「無事じゃないです。色々大変だったですよ。人も多かったですし、何よりなんか黒色の物体が襲ってきたです。」
「それは大変だったわね。それでその黒いのは倒せたの?」
「私は逃げたですけど、途中でわんこたちとはぐれたのでよくわかんないです。」
そう雫が言うとわんこと鉄ちゃんがじっと雫を見つめるが雫は気づかない。
「でもイベントってことはなんか報酬とかもらえたんですか?」
「んー?どうですかね、ちょっと待つです今確認を…あっあるです。なんかプレゼントがあるらしいです。」
「ってことはイベントはいい結果だったみたいですね。それで報酬はなんだったんですか?」
「なんか『スキル進化』ってやつと『蘇生薬』が一個ずつであとはポーションとかです。」
「そうか、蘇生薬は持ってるやつが死んだときに強制的に生き返らせるってやつだな。かなりレアだ。スキル進化はまあ文字通りだろう。」
「そうですか。」
するとわんこが雫に向かって吠える
「わんわん」
「どうしたですわんこ。ランさんなんて言ってるですか?」
「えーとだな。要約するとだな、わんこもシズと同じ報酬を貰ったそうだぞ。」
「えっ、ほんとですか。すごいですわんこ。よくわからないけどよくやったです。」
雫はよくわかっていないがとりあえず報酬を貰えることがいいことであることはわかった。雫が一ヶ月間程ゲームをプレイして学んだことは、よくわからなくとも良いことがあったら喜ぶ。まあ理解できずともなんとかなる。であった。
「まあわんこにスキル進化を使うなら『影使い』だろうな、他に大したスキル持ってないし。」
「そうね。まあ逆にそれでランと互角に戦えるんだからすごいんだけどね。」
「さすがわんこです。なら私は『錬成』ですかね。」
と雫が言うとリクが口を挟む
「『錬成』はやめた方がいいですよ。シズさんのペースで錬成していくならもうあと一ヶ月もしないうちに『錬成』は進化します。そのアイテムはたぶんとっても貴重なものです。それなら普通では進化させづらいスキルに使う方がいいです。」
リクはそう力説した。
こういうときのリクの意見に反対すると面倒なので雫は、別のスキルを考える。
「そういえば、鉄ちゃんも一応私のスキルだったです。なら『鉄竜召喚』を進化させるです。」
「………」
鉄ちゃんは無言だが、嬉しそうだ。
「じゃあわんこも使うですよ。よし『スキル進化』対象は『鉄竜召喚』」
「わんわんわん。」
イベント報酬を雫たちは使用したまた一歩雫たちは強くなった。
『鉄竜召喚』を進化させたあと雫はそのスキルの効果を見たあとログアウトした。昨日の反省を踏まえて早めに終了したのだ。
「でも、あのスキルほんとに進化したんです?なんか前とたいして変わってない気がするです。まあでも小鉄はなかなか可愛らしかったです。進化って言うと鉄ちゃんが変わるかと思ったんですけどね。まあいいです。早く宿題して寝るです。」
雫が亜人の街でランたちといる頃、他のプレイヤーたちは、必死に雫たちを探していた。
「おいそっちにいたか。」
「いや第2の街にもいなかったぞ。やっぱりもう第3の街にいるんじゃないか。というかあの委託してた女の子は居場所知らないのかよ。」
「知らないらしい。だれかあのシズって子のフレンドいねーのかよ。」
プレイヤーと極端に接触せず今は未発見の街にいる雫を見つけられる人はいない。わんこと鉄ちゃん、そしてあの超火力の爆弾の入手方法を知りたいものが続出しているが誰も見つけられる者はいない。




