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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第2章 魔国編
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魔族出現

『魔大陸』に出現するモンスターは今までとひと味違った。今までの傾向としてはフィールドには獣型、植物型、異形型などのモンスターがそのフィールドの系統に合わせて出現してきて、最後に人型のボスが登場というパターンが多かった。しかし『魔大陸』ではフィールドに人型である魔族や悪魔といった種が通常モンスターと同じように出現してくる。雫の感覚で言うと人型は頭が良い傾向があり戦術を駆使したり弱点を突いたりしてくる。そう明確な弱点である雫を。


「鬱陶しいですかくなるうえはです」

「わんわん!」

「…わかってるです。私のボムは温存です。でも時間が掛かるなら私のボムが火を吹くです」

「わん」


現在相手にしているのは『7人の小魔女』。七人で1体の魔族であり1人1人の魔法技量もさることながらその連携が強さの胆となる。数回の攻撃で鉄ちゃんの能力に気がついたのか雫から鉄ちゃんを引き離そうとしてくる。そう簡単にやられるわんこたちではないが先ほどから代わる代わる厄介な敵が現れるため、予想よりも進むことができずにいた。

攻撃力は皆無だがデバフと倒された時に放たれる耐性貫通の状態異常ガスが厄介な『イビルインプ』、魔法攻撃やスキル攻撃を無効化した上でその攻撃分強化される『魔術喰らい』、1人1人特殊な効果を持つ魔剣を携え剣術の腕は達人級の騎士『魔剣人』などなど、これらの魔族が徒党を組んで襲い掛かってくるのだ。流石のわんこたちもそう易々と先には進めない。

途中で痺れを切らした雫がボム無双をしようともしたが今後どのような相手が出現するかもわからないため、それをわんこが止めた。いつもならそれで止まる雫でもないが今回はこの2ヶ月間のわんこたちの修行の成果を御披露目するということを予め決めていたことも働いて素直に従う結果となった。


「ピ、ピェーー!」

「あ、ラスがやられたです。これで何回目です?」

「よんかい」

「可哀想にです」

「ピィー!」


助けろよ、という魂の叫びが聞こえてきたような気がするが無視する雫。まだ雛鳥であり攻撃方法も碌に無いラスだがそれでも八咫烏であるため太陽の性質は持ち合わせているため、エネルギーが続く限り復活する。しかし見て分かる通り明らかに成体の八咫烏よりも幼いラスでは保有するエネルギーが段違いであるため復活回数はかなり限られている。ただ数回で死ぬほどヤワではないことはこの2ヶ月で証明されているため今のところは放置されて、体の良い的となって貰っているのだった。


「今までは私や鉄ちゃんに集中砲火が常でしたですけど、ラスのお陰で攻撃が分散して楽です」

「……」

「ピァァーー!」

「ぉ~ぉ~ぃ」


この2ヶ月で雫たちは各々色々と成長した一方で戦闘面で全く成長を見せなかったラスであるが、それでもこの期間ですっかりパーティーに馴染んだ様子であった。





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