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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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閑話 小鉄合体

お久しぶりです。ある程度の構成が練れたのでぼちぼち再開していきます。

いつも通り錬金術師している雫の後ろには見慣れない姿の人の姿が見えた。それは幻鉄龍化した鉄ちゃんに似た姿、形をしていた。よく見ればな別物であることがわかる。何となく作り物の感じがするのだ。鉄ちゃんを真似て造った感じが。そんな偽鉄ちゃんは慌てた様子で雫に要求していた。


「………!」

「はいです。わかってるですからそんなに焦るなです。と言うか『魂への干渉』はそんなに簡単なスキルじゃねぇです。ちょっと待ってろです」


色々と奇妙な状況だがこれに至った経緯を説明するには少し前まで遡る必要がある。


八咫烏戦が終わり取り敢えずゆっくりしようと思っていた雫とは裏腹に、何個かのイベントが舞い込んできた。まずわんこたちの要望で閻魔王との再戦。その後に瞳が連れてきたクランの新メンバー候補の面接。それに付随してクランハウスの購入。他にも色々とあったのだがそれらすべてを適当に錬金術師として、物造りをしながら済ませた雫は今日も色々と造っていたのだが


「くらます~。今日は何造ってるの?」

「煉歌ですか。今日は小鉄たちに頼まれてゴーレムを造ってるです」

「ゴーレム?」


煉歌はこの間クラン『神の雫』に入ったばかりの子の1人である。彼女たちの入隊にも紆余曲折あったのだが今は割愛し、雫は現在ゴーレム造りに励んでいた。

何故雫が小鉄たちのためにゴーレムを造っているのかと言えば、現在鉄ちゃん不在なことに起因する。八咫烏との戦いで使った『幻鉄龍化』の姿をえらく気に入った小鉄たちは鉄ちゃんに何度もやるように迫ったのだが、鉄ちゃんはわんことともにとある理由で修行中であるため、リスクが大きい『幻鉄龍化』を意味も無く使うわけにもいかず、断り続けていたのだがそれに不満を持った小鉄たちが雫に文句を言ってきたのだ。最初は鉄ちゃんに頼んでいた雫だが何度も迫ってくる小鉄たちを面倒になったため別の解決策を考えたのだ。


「小鉄たちの合体は大元の存在が鉄ちゃんで言う『鋼龍化』とか『幻鉄龍化』みたいなスキルを持ってればできるです。だから、」

「それに類するスキルを持ったゴーレムを造ろうってことか。さすが、クラマス。いつも通り頭おかしい」

「人聞き悪いこと言うなです」


呆れた視線に怒りつつゴーレム造りを続ける雫は、その後すぐに『合体』持ちのゴーレムを造ることに成功したのだった。無駄にディテールにも拘ったため外見はかなり鉄ちゃんに似たゴーレムとなった。その出来映えにまんぞくしつつ、早速小鉄たちと合体するように命令を出すことにした。


「『合体』しろです」

「…リョウカイ」


すると特に問題なく『合体』に成功する小鉄たちとゴーレム。鉄ちゃんの『幻鉄龍化』よりはインパクトが薄いがお遊びとしては十分な完成度である。雫も短い製作時間で中々の完成度の物を造れ満足げであった。


「じゃあ私は別のことやってるですから終わったら言えです」

「ギャウ」


ゴーレムのパーツの一部となった小鉄たちはそう返事をして遊び始めた。暫くして満足したのか雫の元に近づいてくる小鉄ゴーレム。


「ギャッギャッ」

「ああ、もういいですか。なら『解除』しろです」

「………」

「あれです?『解除』です『解除』。解除?」

「ギャウ!」


何度か試した雫は何やら考え込んでしまう。それを見て不穏な空気を感じた小鉄たちは雫に迫る。すると


「そういえば小鉄たちが『合体』できるようにスキルを弄ったですけど、『解除』する機構のこと考えてなかったです」

「……!!」

「まあ小鉄たちは鉄ちゃんの支配下にあるですし鉄ちゃんがスキルを解除すればそれも解除されるです。…多分ですけど」

「………」

「えー、めんどいです。…わかったです。今からスキルを再構成するですからそんな目で見るなです」


結果、小鉄たちが元に戻れたのは鉄ちゃんたちが帰ってくる直前であったのだった。







今回の話で出てきた話題を何個か閑話で書いたら本編を描く予定です

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