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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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新しい職業

大型アップデートの期間に突入してゲームにログインできなくなってしまった年末、両親は案の定忙がしいようで帰ってこれなかったので一人で、家の大掃除をして過ごす雫。実質一人暮らしのためこの家ではリビングとキッチンと雫の部屋、後は物置代わりに使用している一部屋以外はほとんど立ち入らないが、大掃除という事で全部屋を掃除して回る。


「確かアップデートは31日の18時には終わる予定ですし、それまでにできる限り新年の準備済ませちゃうです」


そう言いながら慣れた手つきで掃除を済ませていく雫。ここ数年いきなり忙しくなりホテル暮らしをするようになった両親のお陰で、めきめきと家事スキルが上達していってしまう。去年のお正月なんかは一人で御節料理を作って一人で食べたほどであった。


「まあ、今年はやることあるですからそんな無駄なことはやらんですけど、父さんも母さんも今、何やってるんですかね?」


雫が幼かった頃に聞いた記憶はあるのだが、その時本当に興味が無い職種だったのか欠片も覚えていない雫は、未だに両親が何をやっているかの詳しいところを知らない。

普通ならほとんど一人暮らし生活を余儀なくさせられていれば、知りたくなるモノなのだが、雫としては特に知らなくても困らないのでいいや、くらいの感覚なので未だに謎のままなのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


漸くログイン可能となった雫がまず向かった先は『就職屋』であった。今回のアップデートで新たに追加された要素で雫に直近で重要なモノは3つ、1つ目が第10の街の追加、そして2つ目がこの3rdジョブの解禁である。そのため各街にある『就職屋』が賑わっていた。

雫としては3rdジョブなど早く就いて、第10の街か新たに追加された新エリアに行きたいのだが、その考えはみんな同じなのか、『就職屋』は行列が出来ており、直ぐには転職できそうにない。そのため雫はあまり得意では無いが未だプレイヤーの数が少ない第9の街で転職することにするのだった。


『就職屋』の店主に話し掛けると雫が就ける職業一覧が現れる。2ndジョブの時よりも多くのジョブが現れるため、選ぶのにも時間が掛かる。


「今さら普通の戦闘職に就く気も無いですけど、何かに特化した生産職もなです」


錬金術師の強みは、技術は必要だが色々なアイテムを作り出せることにある。職業欄にある『薬聖』や『魔道具技師』などのジョブは、回復アイテムであったり、マジックアイテムを造るのに特化したジョブである。しかしそれならば雫は、ほぼ全てのアイテムの製作に補正が掛かる錬金術師関連のジョブの方が魅力を感じる。


「うーん、この中だったら2つに絞られたです」


悩んだ挙げ句雫は、2つのジョブに絞り込む。


「わんわん?」

「1つは『魔錬導師』です。多分説明を見る限り、これが『錬金術師』の上位ジョブだと思うです。もう1つは『爆裂卿』です。これは私の主武器であるボムの…」

「わんわん!」

「わんにいの言うとおり、あるじはれんきんじゅつしだよ!」

「………!」

「ぉ~!」


雫の説明を遮って何故か全員が『魔錬導師』を薦めてくる。雫としてはボムの更なる強化を考えてもいいかなと考えていたため、『爆裂卿』も良いかなと思っていたのだが、


「そうです?みんながそう言うならそうするです。じゃあ『魔錬導師』です」

「はいはい」


雫の3rdジョブが無事決定したことで、わんこたちはそっと胸をなでおろすのだった。

雫の用事も済んだので帰ろうとすると店主が雫たちを呼び止める。雫は知らなかったのだが雫に重要な追加された要素の3つ目は、


「あんたが連れてるそこの皆さんも就職可能ですけどどうします?」


テイマーなどの不遇職業の改善の一環で、配下のモンスターや妖精などにもジョブシステムが組み込まれたのであった。


『爆裂卿』 爆発属性の魔法、アイテムを使用するときに補正がある。また爆弾やボムの製造に補正大。『爆弾魔』の上位ジョブ。


『爆弾魔』は雫の2ndジョブで迷ったのでその上位ジョブを少し紹介

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