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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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妖魔の脇道

第8の街で瞳と合流した雫は、早速瞳が発見したという新たなフィールドについて話を聞いていた。


「出てくるモンスターは妖怪系。普通のフィールドが西洋的な妖怪が出てきていたのに対して、こちらは東洋系、特に日本で言い伝えられているような妖怪が主でした。流石に一匹一匹が強かったが、特に幽霊型のモンスターが厄介で。攻撃も防ぎ難くて。」

「ふーん。まあとにかく行ってみようです。」

「コン」


概要を聞いたので早速出発しようとした雫にシロが話し掛ける。


「ん、なんですシロ。」

「コーン、コンコン」

「うん?そういえばシロがパワーアップしたのはこの街でしたっけ。アイが見つけたフィールドと関係があるですか。」

「コン」

「わかったです。案内は任せるです。」


シロがそのフィールドに心当たりがあると言うので、道案内はシロが担当することとなった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


第8の街の新フィールド『妖魔の脇道』に出現する、瞳が言っていた幽霊型のモンスターは、雫たちが想像していたよりも厄介な相手であった。


「………………!」


幽霊はスキルに『透過』というスキルを持っており、物理攻撃を主体とする鉄ちゃんの攻撃をほとんど無効化していた。さらに


「わふぅ!」


強力な『魔法耐性』によってわんこの影による攻撃のダメージを大幅に軽減してしていた。この幽霊に対しては驚くべきことに雫のパーティーの主戦力である、わんこと鉄ちゃん二人には有効な攻撃手段がなく二人を無力化してしまった。そして幽霊の主な攻撃は火の玉。『人魂』と呼ばれる物でその攻撃は幽霊が保有するスキルと同系統の『物理防御透過』により、素の防御力などだけでなく、鎧などによる装備品での補正すら無視してダメージを与えられるようであった。


「ご覧の通り我も奴には有効な攻撃手段がない。一応『魔眼』によって行動を制限する事は可能だが倒しきれない。それに他の妖怪が襲ってくる。一人だと難しいんです。」


物理攻撃と魔法攻撃では幽霊は倒せない。しかしスキルによる特殊な攻撃であれば効果はあるようだ。さらに言えばこの幽霊に有効な攻撃をとれる者がこのパーティーには存在する。


「コーンコン」

「ぁ~ぇ~」

「という事でシロは『妖術』と『仙術』で攻撃とアンフェは『浄化』スキルで幽霊を成仏させてあげるです。アイも幽霊をやるです。わんこと鉄ちゃんは私の護衛兼他の妖怪を倒せです。」


魔法と物理の攻撃は無効でもシロは『妖術』と『仙術』があるし、アンフェはもともとこの第8のフィールドは独壇場であるため、問題は無い。他のモンスターであればわんこと鉄ちゃんに任せれば大丈夫であろう。そう指示するが雫に対してわんこと鉄ちゃんが抗議の視線を向けてくる。


「わんわん!」

「……………」

「そんな目で見てもダメです。わんこと鉄ちゃんでも時間を掛ければ倒せるかもしれんですけど、そんな無駄なことをする意味がねーです。」

「くうん」

「………」


二人の抗議はあえなく却下されるのだった。

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