表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
204/398

種族固有スキル

雫が新たになった種族『フラスコの中の少女』は『錬金術師の狂気』と言う種族進化クエストで特別な条件をクリアした場合に起こる特殊な種族の一つであった。


「えっと、そのフラスコの中の少女って種族はどんな特性があるんですか?」

「おお、聞いてくれるか。ワシの持てる知識、技術そしてこのお嬢ちゃんの力も借りて出来上がった最高傑作を。まず人族のときと比べて基礎値が大幅に上昇しているじゃろう。これは材料が良かったお陰じゃろう。特に体力と耐久はそれなりに上がっているはずじゃ。それとお嬢ちゃんの要望で器用さの上昇しやすいように調整しておいた。補正なんかもたっぷりつけてあるわい。お嬢ちゃんはもともと凄まじい器用さを持っておったからのう、今の数値は凄まじいことになっておることじゃろう。」

「わんわん!」

「…………………」

「ぉ~ぉ~」

「コーン」


体力と耐久、HPとVITの上昇は雫の安全性が確保される。いくらわんこたちが強くなっているとしても雫の自衛力がアップすることに越したことはない。そのためわんこたちにとってはこの進化は喜ばしいことであった。


「あと、新しいスキルを覚えたです。えーと『フラスコの中の自由』ってスキル何ですけど何か知ってるです?」

「いやわからんの。ワシは幾つもの人間をホムンクルスに変えてきたがその最高傑作たるお嬢ちゃんにどんな力が宿っておるかは、わからん。」

「種族固有スキルですか。私の混血吸血鬼では『眷属化』とか『霧化』何かがありますけど、聞いたことないな。使ってみるしかないんじゃないですか?」

「そうですね。後でフィールドに出て使ってみるです。」


種族固有スキルは強力な物が多い。獣人が用いるステータスが大幅に上昇する『獣化』やその進化種族が用いる獣化の強化版『神獣化』や混血吸血鬼が用いる敵を魅了状態にする『眷属化』や物理攻撃を無効化する『霧化』。他にも多くのスキルがある。そんな中、特殊な種族の固有スキルなのだ、それなりに強力であることが予想される。


「わんわん」

「そうですね。それならこれから第7のフィールドに行こうです。ひ、アイはまだ第8の街に行けてないんですね?」

「え、はい。」

「私のスキルの実験もするですし、丁度いいです。第8の街にはアイが好きそうな物が多そうです。」


と言うことで雫たちは第7のフィールドに向かうことになった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


モンスターで試してみた結果、『フラスコの中の自由』の効果は雫にとってかなり有用なスキルであることがわかった。スキルを発動すると半径五メートルの球状の中では自由に移動でき、ダメージを負わないというスキルであった。これだけ聞けば破格の効果だが、制約が三つ存在した。一つ目はスキル発動の時の発動者の場所を中心に半径五メートルの球状の領域、フラスコが現れそれはその場所から移動できないこと、二つ目は発動中、フラスコの外への干渉は出来ないこと。敵を一方的に攻撃などは不可能である。最後は発動中にフラスコ外に出るとHPが0になり発動が強制的に解除されるということだった。

制約はそれなりに大きいが雫は、もともと動き回るタイプではないので、上手く使えばかなりの効果が得られるだろう。


「いやーびっくりしたです。ごめんね鉄ちゃん。」

「……………」

「主を倒せるだけの攻撃なら鉄ちゃん殿は倒されないから、おそらく即死系の攻撃なりが発動したのんでしょう。」

「かもしれんです。もう少し検証が必要です。」


雫がスキルの発動中にフラスコから出て強制解除したため、このスキルの持続時間はわからないままである。そしてこのスキルは一度発動してから次に発動するまでに1日掛かるため、検証は明日までお預けとなった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ