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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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イベントの予告

ゲームのサービスが開始してから早1ヶ月がたとうとしている。プレイヤー達の話題は今日運営側からの通達のことでいっぱいだった。その通達とは、全プレイヤー対象の大規模なイベントが開催されるということだ。イベントの内容は、


イベント名 コイン争奪戦

参加プレイヤー全員に一枚ずつコインが渡されます。プレイヤーが戦闘不能となった時点でそのプレイヤーの所有するコインは、すべてそのプレイヤーを倒した者に与えられます。またイベント用のフィールドを用意しますがこのフィールド内にもモンスターが放たれます。モンスターに倒されたプレイヤーの所有コインはそのモンスターが所有することになるため、モンスターでもコインを持っている場合があります。 またプレイヤー間のコインの譲渡は出来ません。コインが得られるプレイヤーはラストアタックをした方のみなのでパーティーでの参加を考えているプレイヤーの皆様は、ご了承下さい。

また生産者の皆様には委託システムを採用いたします。もちろんイベントに参加してもらって構いませんが、このシステムとの併用を強くおすすめします。この委託システムは、戦闘職プレイヤー1名につき1名の生産職のプレイヤーが委託した戦闘職プレイヤーの結果によりランキングするものです。こちらは生産職専用のため生産職用の報酬を用意する予定です。

またこのイベントを参加されない方はイベントページで不参加ボタンを押していただきます。これを押さなかった方はすべて参加となりますのでご了承してください。

最後にこのイベントは上位3名、以下10位まで、そしてそれ以下の100位までの報酬が同じとさせていただきます。


これを受けたプレイヤー達はイベントの対策をたてていた。そして今日、1週間後に5時間の間行われることが追加で発表されまたもやざわめいていた。戦闘職はパーティーを組むのか組まないのかの相談を、生産職は委託するプレイヤーを誰にするかを。5時間という長丁場、倒されるとコインをすべて失うというルール。

これらに戦闘職プレイヤーは頭を悩ませていた。


一方その頃雫も頭を悩ませていた。

「私のMPが圧倒的に足りないです。」

なぜこんな今までは考えもしていなかったことに頭を悩ませているかというと、雫が指環をもらったあとのことである。自分でも魔法やスキルが付いた装備を作りたいと、安い装備とお店でも買える初級魔法の本を買い込んだ時まで遡る。


「初級の安い魔法でも結構たくさんあるです。まあまだ封印のスキルを持ってないから作りたくても作れないです。」

そんなことを考えながら素材集めにフィールドに出ていたときのこと。雫は自分でも魔法が使ってみたくなっていた。

「使ってみたいです。でも魔法を使うにはMPがほしいはずです。使えそうにないです。」

と1度は諦めたのだが、封印の習得するため他のアイテムの錬成の合間に練習していると、嫌でも目に入ってくる魔法の本。そのため今日になって魔法を覚えてしまったのだ。雫が覚えた魔法が、錬金術師には相性がよいとされる土魔法。その中の「硬化」という、スキルにもある

『硬化』の劣化版の魔法だった。 この魔法は、使用時間に応じて徐々にMPが消費されていく魔法なのだが、初級魔法のため効果も低めで、消費MPも少ないのだが、雫の魔法持続時間がたったの10秒だったのだ。

「普通の魔法職のプレイヤーだったら他との魔法を併用して5~10分持つって聞いたです。なんかすごく恥ずかしいです。」

雫の今一番の悩み事はこれであった。雫もイベントのことは知っていたが、自分が入賞できるとは微塵も思っていない。プレイヤーとはほとんど関わっていないが自分達の何倍も強いだろうと考えている。自分は錬成の合間に戦闘をしているが、普通の戦闘職はずっと戦闘をしているのだから。

「まあいいです。イベントとやらが1週間後にあるらしいです。目標、1週間までに封印を使えるようにするです。頑張るです。」

イベントのことに頭を悩ませていないのはもしかしたら雫だけなのかも知れない。


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