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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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仲直りと再開

  表彰式は雫たちが言い争いをしている間に終わり、イベントも終了となった。そのためイベント会場から通常フィールドに転送されたがその頃には流石に雫とわんこたちの争いも終尾となった。

  もともと雫としても『黒棺』に閉じ込められ続けていたのは納得の上であった。と言うよりもそうでなければいくらわんこと言えど、主人である雫を閉じ込めっぱなしにしておけはしない。雫としても黒棺そのものはどうにもならずともわんこをどうにかするのは容易なのだ。

  しかし今回は自身の過失を認めていた雫は大人しく棺の中にいた。しかし流石にイベント終了まで閉じ込められるとは思っていなかったのであった。

 

「まあ今回は私も、多少、少しは悪かったですからまあ許してあげるです。」

「わん。」

  「それじゃあそろそろ、整理品の確認をするです。えーと優勝賞品が『アイテム変換チケット』3枚と『武器変換チケット』と『スキル変換チケット』が1枚ずつ。あとこの『王者の印』ですか。えーとあとは獲得ポイントで欲しいモノと交換しろって言ってたです。」


  今回のイベントでは成績に応じて好きなアイテムや武器、スキルに交換可能なチケットが贈られた。それとは別に獲得ポイントをアイテムと交換出来るようであった。これは全滅したパーティーへの救済処置的な意味合いとしてパーティーメンバーが倒されたチームはその時点でのポイント分は交換が可能である。今回のルールでは全滅したらこれまでの獲得ポイントにかかわらず0ポイントとなっていたが、これは全滅したらどれだけポイントが高くても入賞できないという意味であったようだ。

  ただし、交換可能なアイテムは希少な物ほど多くのポイントが必要であり、本当に貴重な品、上位プレイヤーが自力では入手困難な品は入賞者の交換チケットでしか手に入らないようであった。


「うーん。アイテムの方は面白いのがチラホラあるですけど、武器とかエクスカリバーとかグングニルとか説明欄読んでも意味わからんです。というか多分ですけど凄い武器の殆どは持ち上げられなそうです。また後で選ぼうかなです。ふぁーあ。今日はずっとゲームやってて疲れたからそろそろ止めるです。」

 

  賞品の選択を後日に回し、雫は長時間の連続プレイにあまり慣れていないために疲れた表情を見せながら、ログアウトした。


 ーーーーーーーー


  「まあ最後以外は中々楽しめたですね。ってもういい時間ですし夕飯を、って冷蔵庫の中、何もないです。はぁーです。面倒ですけど買い物行くかです。」


  雫の家から徒歩十数分の近場にあるスーパーに買い物に行く雫はチケットやポイントで何を交換しようか考えていた。


「確か、あるジョブ専用の武器やアイテムがあるらしいですし、あの欄の中にもそういう類いのがあるかもです。アイテムは1つは『賢者の石』で確定でいいですね。他は悩むですけど…」

 

  店の中に入り、野菜売り場で野菜を物色しながら考え込んでいる雫。するとそんな周りから見れば少し不審な彼女に声が掛かる。


「え、あ、主。こんなところに、しかもゲームと姿が一緒だ。」


  雫が振り返るとそこには長身の女性が立っていた。雫を見て驚いているようであった。そんな見知らぬ風貌の女性に話しかけられた雫は、表情1つ変えず小声で


「誰です?」


  呟き、その場を立ち去ろうとした。それを見た女性は慌ててこう続けた。


「まって、私、我です。『邪悪な瞳』、アイです、主。」


  それはさっきぶりの再会であった。

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