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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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集合命令と各地の小鉄

  雫たちが雪原エリアを歩いていると鉄ちゃんにヒーとクーの敗北が知らされる。鉄ちゃんはそれを雫に報告する。


「…………」

「小鉄の誰かがやられたんですね。残念です。まあ小鉄たちはそんなに強くはないですし、奇襲に失敗したり強い相手だとしょうがないです。」


  鉄ちゃんが少ししゅんとしていたこともあり雫は励ましの言葉を掛ける。雫としても小鉄たちが倒されるのは悲しいが、別に雫は小鉄たちを戦力としては見ていない。しかし鉄ちゃんは雫の助けとなるようにこのイベントに向けて小鉄たちの特訓に付き合ったため、倒されたという報告を聞いて落ち込むのだ。


「まあでもちょっと興味はあるです。小鉄たちを倒した人の所に行ってみるです。折角ですから残ってる小鉄たちもそこに集合させるです。ねっ鉄ちゃん。」

「………………」


  雫の提案に鉄ちゃんは渋々頷き、小鉄たちに指示を出す。小鉄たちは鉄ちゃんの『眷属召喚』によって召喚されているため、プレイヤーのメッセージ機能ほど正確ではないにしろ、おおよその意志疎通や居場所は把握できるのであった。

  雫たちは鉄ちゃんの案内のもとヒーとクーの倒された草原エリアへ歩を進めるのだった。


 ーーーーーー


  一番近くに居たのはヒーとクーと同様に草原エリアにいたはくたくとどっくんだった。そこで彼らは60を越えるプレイヤーの群れと戦っていた。戦っていると言っても近くの茂った草の陰に隠れて毒を撒き散らしているだけなのだが。毒をプレイヤーたちにバレないように周囲に撒き、気付かれないように包囲しているのだった。

 

「くそ、こんな草原に毒のギミックがあるなんてあり得ない。何処かに術者がいるはずだ。」

「かなりの範囲毒が蔓延してやがる。」

「早く逃げるしかないだろう。」


  プレイヤーの軍隊は四方八方に逃げ出して全く統制がとれてない状態まで追い詰められていた。そんな中、鉄ちゃんからの指示を受けた二人はというと


「きゃきゃ!」

「ぐっがー?」


  死屍累々のプレイヤーたちを放って置いて指定場所にむかうのであった。


  砂漠エリアでは新技を完成させつつあったまぐたんとやはりその新技を敵のプレイヤーと共に受け続けている金剛がいた。


「ヤバイヤバイ。砂嵐ってか砂鉄の嵐かよ。地味に武器や防具の耐久が削られてく。」

「イタっ痛い。防げねー。」

「おい、そこのちっこい龍。あれをやってんのお前の仲間だろうが。止めさせろ。」

「キューキュー」


  情けない声で金剛は鳴く。そんな金剛の悲鳴を無視して磁力の波で砂鉄を操っていたまぐたんがピタッと攻撃を止める。


「ギャァギャァ」


  そして砂鉄まみれになってしまったプレイヤーたちと金剛に見向きもせず、まぐたんは草原に向かうのだった。


  そして草原から一番遠いエリアである沼地では、鉄ちゃんの指示を受けたすいとミリーであったが残念ながら動けずにいた。それは2人よりも随分と格上のプレイヤーたちのパーティーに追われているからであった。クラン対抗戦などでは『剣聖の集い』や『正義の礫』等の次に優秀なクラン『女神の息吹』のメンバー、2パーティーであった。

  すいが『完全液体化』と『擬態』で沼地に化けて何とか隠れている状態であった。

 

「何処に消えたんだ。龍を支配しているのは私の知る限り彼女しかいないはずだ。孤立している今倒したいのだが。」


  『女神の息吹』の盟主のジャンヌルクは呟いた。彼女たちは徹底的に沼地を探索するのだった。まだまだ、すいたちは草原エリアには向かえ無さそうであった。

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