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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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宗教について

一撃熊を倒した雫は、その後の道を進んでいた。

雫達よりも前に一撃熊を撃破した

アックス達パーティーは、ダメージを受けたメンバーも多く、無理をせずに引き返したが、

雫達は誰一人としてダメージを負ったものは

いないため快調に進んでいく。

「でもあんまりモンスターがでないです。もしかしてまだなんかあるです。わんこ、鉄ちゃん少し警戒しておくです。」

「わんわん」

「……」

そんなことを考えている雫の目の前に現れるものがあった。それは最初の街と同じくらいの街であった。

「おー街です。新しい街です。」

かなりテンションが上がった雫は街に向かって駆けていく。

極振りのためかなり遅めだが。


新しい街、この街を第2の街というらしいが、

の目の前についた雫は鉄ちゃんを戻す。

「ごめんです鉄ちゃん。さすがに街中で鉄ちゃんをつれてると他の人がビックリするです。

フィールドではよろしくです。」

竜と狼、雫の中では狼は街の人でも大丈夫のようだ。

「いくです。わんこ」

「わんわん」

雫は第2の街に入っていく。


戦闘職が新しい街に来てすることは、まずギルドにいくことなのだ、まず雫は戦闘職のギルドにいったことがなかった。

最初のことでギルドに若干の苦手意識があるのだ。

そういうわけで雫はマップを使い気になるところをチェックしていく。

「なかなかこの街も回るところが多そうです。あとは…ん?」

雫の目にとまったのは、教会であった。

「教会かです。教会ならポーション作りに役立つ知識がありそうです。よしまずはそこにいくです。わんこ」

「わんわん」

目的地が決定した。


教会についた雫は、教会を見て思った。

「なんか大きな太陽があるです。」

日本などでもある教会は十字架等があるのが一般的だが、この教会には太陽を模した看板を掲げてあった。

「お邪魔するです。誰かいるです?」

雫が入っていくと、そこには一人の老人が倒れていた。

「大丈夫です?おじいさん」

老人からは返事がないが目の前にクエストの文字が浮かび上がる。


クエスト 一時間以内に中級以上の回復ポーションを納めよ。


「ポーションです?不味いです。どうするですか。」

中級どころか普通のポーションすら作ったことがない雫。

「本には一応中級ポーションの作り方も載ってるです。なんとかなるです。」

ただ材料が足りない。薬草などは十分あるが、ポーションを作りには、水がほしい。幸いポーションを入れる瓶は教会にあったのであとは、水だけなのだ。

マップを見て見ると噴水広場という場所がある。

「そこなら水が手に入るかもです。いってみるです。わんこ」

瓶を教会からあるだけ持って広場に急ぐ。


噴水広場で水は手に入った。だがここまで来るのにかなりの時間がかかっていた。

このまま水を持ってかえって、全て失敗してしまったら、クエストクリアは絶望的だ。

「うーんどうするです。しょうがないです。ここでやるです。」

雫は広場で錬成をすることにした。


まず雫は水を単体で錬成し、純度を高める。

そのあと上級薬草と掛け合わせた。

純水+上級薬草→回復ポーション

ここまで失敗は少ないがこの頃の雫は上級薬草の錬成を失敗することは、ほとんどない。

やはり初めての素材だと成功率が下がるらしい。

「この回復ポーションを掛け合わせればいいです。」

雫は錬成を続ける。

回復ポーション+回復ポーション→失敗

やはりそう簡単にはいかないようだ。

何度かやってみたが失敗。残りはあと数本となってしまっていた。

「頼むですよ。いくです。」

回復ポーション+回復ポーション→中級回復ポーション

「おーやったです。これをおじいさんのところに持っていけばいいです。」

しかしもう時間はわずかしかない雫の足では間に合わない。しかし雫はその事も考慮に入れていた。

「わんこ頼むです。」

「わんわん」

残り時間はあと10分もないがわんこならば余裕であった。雫はわんこが猛スピードで駆けていくのを見守った。


雫が歩いて教会に向かっていたときクエストクリアの文字が目の前に浮かんできた。

「わんこが間に合ったですね。よかったです。」

喜ぶ雫だがクエストクリアの下にいつもはある報酬欄がないことに気づく。

「あれ?なんかあったです。」

疑問に思いながらも教会に向かっていく。


教会につくと、倒れていた老人とわんこがいた。

雫が到着するとすぐに老人が話し出す。

「いやありがとう。お嬢ちゃんのおかげで助かったよ。これはそのお礼だ。」

老人は各種の中級相当のポーション等を雫には渡した。

雫はそれを自分にかければよかったのではと思ったが言わないでおいた。

「いやー本当に助かったよ。わからないことなら何でも聞いておくれ。」

老人がそんなことをいってきたので。雫が聞く。

「おじいさんは神父さんですか。」

「そうだよ太陽を司るとされる、陽神を信仰する宗教の神父をしている。」

「ということはあそこの太陽は?」

「この宗教のシンボルさ。」

「そうだったんです。」

「そういうことだよ。ん?おや、その狼。」

「わんこがどうかしたです? 」

「それはワーウルフの特異種だね。」

「特異種ってなんです?」

「それは普通のモンスターとは違う進化をするものを特異種と呼ぶんだよ。確かワーウルフの特異種は陰神の使いとされているはずだよ。」

「よくわかんないです。」

「太陽を司る陽神、月を司る陰神。これがこの世界の二大神でこの神を信仰する宗教が二大宗教としてあるんだよ。それで神の使いとしてワーウルフがいるんだよ。とはいえ私も専門じゃないからワーウルフの特異種がどんなものかはよくわからないね。」

「誰なら知ってるですか?」

「陰神の教会の神父なら分かるかもしれない。この近くで言うと、最初の街と第2の街との間の森の奥地の亜人の街というところで広く信仰されているよ。」

「亜人ってなんです。」

「人族とモンスターの中間の種族と言われているね。ただ穏やかでモンスターのようなのは外見だけであとは人族と変わらないよ。」

「そうです。ありがとうです。」

話を切り上げて教会から去ろうとする雫。すると

「待ってくれ、さっきワーウルフが陰神の使いだと言ったね。」

「はいです。」

「陽神にも使いがいるとされている。その名も

ヤタガラス。もしかして君なら、ヤタガラスとも会えるかもしれない。だから、」

「だから?」

「これを君に。」

雫が老人から受け取ったものは、『太陽の化身』というアイテムだった。


「なんかいっぱいあったです。まあでもわんこのためです。その亜人の街とやらにいくです。」

「わんわん」

「まあもう時間です。明日にでも行ってみるです。今日はもうログアウトするです。」

「くぅん」

「じゃあねです。わんこ。」

雫はログアウトした。



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