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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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成功に失敗はつきもの

雫は今日もアンフェとシロと一緒に第4のフィールドである森に来ていた。このフィールドはもともと雫は、ドライアドのドリーから貰った加護「樹妖精の加護」によってこのフィールドを得意としていたのだ。しかし現在さらに凄いことになっていた。今では孤児院の子どもたちの良い遊び相手となっているせーくんであるが、その正体は伝説級の存在である聖樹の化身。そのせーくんから貰った「聖樹の加護」。

本来の効果は別にあるのだがこの加護を取得してから、「樹妖精の加護」の方も強化されているのだ。雫にはさっぱり原理はわからないがどちらにも樹の文字が付いてるから、何か関係があるのだと思うようにした。

このため、植物たちと凄く仲良くなった雫はプレイヤーの進行を遮るためにある、フィールドのギミックすら味方にしながら快適にフィールドを進んでいくのだった。。


「それじゃあそろそろやるです。」

フィールドの中間地点くらいまで進んだ雫たちは、本日の目的を実行することにした。それと言うのはアンフェたちの古代魔法と雫の試作品の試し撃ちであった。とはいえアンフェたちの古代魔法はともかく、雫の試作品はよく試し撃ちを行うのだが、それらの大半は失敗作なことが多かった。

例を上げれば回復ポーションと爆弾を錬成して作り出した「爆発ポーション」や武器に茸から抽出した毒を錬成したモノなどであった。「爆発ポーション」は雫のイメージでは爆発ポーションならば爆発によって全体回復ができるのではないかと考えたのだ。雫の読みは半分当たり全体回復は実現出来た。しかし同時に爆発のダメージも入ってしまい、しかもダメージ量の方が多くなってしまったのだった。

毒武器の方も、まだ雫が錬成の調節が下手だったときに製作してしまったこともあり、持ち手の方にも毒が付加されており装備者にも毒のダメージを与えてしまう仕様となってしまったのだ。

そういった失敗作の披露を見続けていたアンフェたちは、あまり雫の試作品に関心が無く自分たちが習得した古代魔法を撃つためモンスター探しに夢中であった。

「まったくアンフェもシロも失礼しちゃうです。今回はかなり自信があるっていうのにです。」

まず最初に雫が取り出したのは赤、黄、青の球状の物体であった。これは第3のフィールドの鉱山に出現する、属性ゴーレムのドロップアイテムである、炎鉄、雷鉄、水鉄を『精製の極意』と『分解』を使って作り出した属性の元であった。その中から雫は炎の元を掴んで魔法銃の魔力を貯めるマナタンクと錬成する。そして調度良いところに現れた蜂型のモンスター数体に連射する。すると雫の予想通りモンスターは若干の炎に包まれ、焦げるのだった。その後『分解』で元に戻し、雷の元と水の元も試したが全て成功するのだった。


その後結局ほとんどの物が失敗に終わり、それらのアイテムの改善点をまとめて同じように古代魔法の試し撃ちを終えたアンフェたちと合流して街に戻ることにした雫であった。

『はぁーです。魔法銃が成功したですから今回はいけると思ったんですけどそう上手くいかんです。唯一モンスターにちゃんと攻撃できたのってのこちゃんずによる特攻くらいです。私もまだまだです。』

と雫が少し落ち込みながら歩いていくと、

「わんわんわん」

前方から元気な鳴き声と共にわんこが雫に飛び乗ってきた。

「わっ、と、わんこじゃねぇですか。何日ぶりです? 本当にどこ行ってたです。久しぶりに抱き付いたですけどやっぱりふかふかです。」

雫は久しぶりのわんこの感触を楽しんでいた。しばらくわんこのふかふかを楽しんだ雫は、わんこの首に何かぶら下がっていることに気が付いた。

「あれ? わんこ、これ何です。なんかカードみたいですけど。えーとなになに、ギルドカード?」

何故かわんこが持っているカードには雫のトラウマであるギルドの文字が書かれているのだった。



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