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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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鉄の世界

錬金術師として出来ることが増えた雫はそのまま、新たに習得したスキル『錬成の極意』と『精製の極意』を使って色々なアイテムの製造等を試してみた。すると今まで1回のスキル使用で1つのアイテムまでしか製造できなかったのだが同じアイテムならば2つを並行して製造することが可能になっていた。

「これはまだ習得したばかりだから2つですけど慣れてくればもっと多くの物を同時に錬成したり、別々のアイテムをいっぺんに製造したりできますよ。」

とリクは語っていた。また他にもスキルの対象物の形を自由自在に変形することが出来るなど今よりも一層の作り出せるアイテムの幅が広がりを見せるのであった。

そしてリクの説明を聞いた雫は鉄ちゃんのスキルにある『鉄の世界』を思い出す。フィールド上の地面を鉄化し、それらを自由に操るという今までの鉄ちゃんにはなかった応用が利くスキルなのだが雫は『錬成の極意』を用いてそれに似たことが可能ではないかと考えるのであった。

「と言うことで鉄ちゃん。『鉄の世界』使ってくれです。」

「…………………」

鉄ちゃんは地面に手を重ねてスキルを発動する。すると鉄ちゃんを中心に地面がどんどん硬い灰色に染まっていく。回りにあった木さえも鉄の塊と化してしまった。

「鉄ちゃんありがとうです。それじゃあ早速やるです。ふんぬ。」

雫も鉄と化した地面に手を重ねて力を込めてスキルを発動する。すると鉄となり固まった地面が徐々に動きを見せ始める。

「ふぅー。成功したです。けどまだこのスキルの使用に全くなれてないですから上手く出来そうにないです。練習あるのみです。」

それからも雫たちは新しく習得したスキルの練習に励むこととなり雫も鉄ちゃんと一緒に鉄のフィールドを操る練習に取りかかるのであった。そのため亜人の街の周辺では所々灰色に染まったフィールドが確認されたのであった。

その後の実験の結果、通常のフィールドでも同じようなことが可能であることが判明したため、練習の度にフィールドが鉄となることは避けられたのであった。



次の日雫は学校で小枝と鈴に昨日の出来事を話していた。

「鈴と別れた後そう言うことがあったです。それで鈴はその後何処に行ったです?」

「…行ったり来たり。…レベル上げ。」

鈴はやはり雫と別れた後もあの森でレベル上げに勤しんでいたようであった。

「へー。しずちゃんも鈴ちゃんも森精の街に行ったんだ。私は第6のフィールドボスを倒したら『鍛冶の街』に行ってみたいなって思ってるんだ。」

 『鍛冶の街』は第3のフィールドである鉱山の新しく発見された下山ルートから荒野にでてその先にあるドワーフの街であり今までにない武器や防具が手に入るとプレイヤーが行きたがっている街であった。

「鍛冶の街ですか。私は武器とかに興味がないですし別に行きたいとは思わんですね。まあでも鉱山に別の道があるってのは気になるです。また今度いってみるです。まあでも今はスキルの練習があるですし何時になるかわからんです。」

 明確にやることがある今の雫にはフィールド開拓よりもスキルの練習が優先されるのであった。

「…私もレベル上げが大事。」

鈴も同様に強くなることに余念がないのである。

「そっか。そういえば話は変わるけど今度のって言っても3週間後だけど、イベントの第2回クラン対抗戦ってしずちゃんと鈴ちゃんって出場するの?」

唐突にだが小枝は次のイベントの話をし始める。とわいえ雫はクランに未所属のため当然パス。それはいつもソロプレイの鈴も同じかと思われたが鈴は、

「…出る。」

と一言。なんと鈴はちゃっかりクランに入っていたのだ。あわよくばクランに誘おうと考えていた小枝も驚くなか雫は、

「へー。どんなクランなんですか?」

鈴の所属クランな興味津々な様子である。すると鈴はまたもや一言。

「…強い。」

あの鈴をして強いと言わしめるクラン。鈴の加入が噂になっていないことから有名どころのクランではない。と言うことは新しい強力なライバルの登場に前回3位のクランのメンバーとして少し焦る小枝なのであった。

「わ、私も頑張って強くならないとなんだかすぐに追い抜かされちゃう気がするよ。」

そのためより一層の努力を誓う小枝なのであった。



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