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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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構って欲しい

雫たちが第8のフィールドから戻ってきた次の日。昨日はわんこたちの希望で第8のフィールドに行くことになったので今回は雫のやりたいことをすることに決まった。と言うのも雫は猫又のヤミに会ったときから考えていたのだが、妖怪は普通にモンスターであるが、人が少ないところでだがこの街で普通に生活しているようであった。と言うことはもしかすると他にもこの街で生活しているモンスターがいるかもしれない。運が良ければ、

「もしかしたらですけど、第1の街の図書館みたいに街の中でも戦えるような場所もあるかもです。折角ですし探してみるです。」

と言うことで第8の街をそういった目線で歩いてみることになったのである。


何も考えていないようで色々と考えている雫はまずマップを見ながらそこに載っているような建造物を順に当たっていった。

「闇雲に探しても多分見つからない気がするです。でももしこの街にそういうフィールドがあるんだったら、マップにはちゃんと乗っていてでも誰もそこに行かないようなところが怪しいです。わんこも頼むです。お前の『探求』はこういうときに役に立つですし。」

「わんわん」

図書館のダンジョンを発見したときに役に立ちそういった隠された物を見つけるときに重宝されてきた『探求』を持っているわんこに雫は期待していた。するとアンフェが自分の存在を示すために雫の髪の毛を上から引っ張りあげる。そして鉄ちゃんもじっと雫を見ていた。それで雫は2人の言いたいことを察した。

「わかってるです。アンフェも鉄ちゃんもしっかり頼りにしてるです。」

「~♪~♪」

「……………」

わかればいいとアンフェは満足そうに髪を引っ張るのを止めて雫の頭の上に戻り、鉄ちゃんも視線を外す。それを見た雫は

「アンフェはともかく鉄ちゃんまで私のこういう発言を気にするようになってきたですか。なんです、私に構って欲しいんです?」

と呟く。確かにもふもふ感の薄い鉄ちゃんと触れ合う機会は少なかったと反省した雫は、これからはもっと鉄ちゃんとも触れ合っていこうと決意する雫であった。

とわいえ、いくら雫でも探し始めて即発見と言う訳にはいかずその日は一日中捜索を覚悟する必要があるのであった。



雫が第8の街を捜索している時、第1、第2の街ではさすが夏祭りと言うべきか、多くのプレイヤーで賑わっていた。このゲームのプレイヤーの半数以上が学生ということも関係してか終わりが見えてきた夏休みを憂い、その悲しみを忘れるかのように遊ぶ姿を目にすることがよくあった。

そんなプレイヤーたちと対照的に、雫と同様夏祭りに参加せずフィールドを闊歩するプレイヤーも一定数存在した。そういうプレイヤーの大半は、新たに発見された未踏破のフィールドを現在進行形で探索しているプレイヤーであった。未踏破と言うことはまだこの先にどんなものがあるか誰も知らないと言うことであり、新発見を求めて多くのプレイヤーが夏祭りイベントそっちのけで探索を続けるのであった。

そういうプレイヤーが探索するフィールドの代表的なものは2つ。1つは第3のフィールドである鉱山に現れた第3の街に繋がっていない下山ルート。その先に広がっている荒野。そしてもう1つは第4のフィールドの森に簡易的な認識阻害ようの結界が張られている箇所があり、その先のフィールドであった。しかしその2つの未踏破フィールドは広大であり、攻略は困難を極めていたが皆、諦めず進んでいくのであった。



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