その後のあれこれ
人形はぼろぼろと崩れてしまった。
人形が産み出した鉄の竜もいなくなった。
「やったです。」
「わんわん」
偶然が重なった結果、雫はボス撃破を果たした。
雫の目の前に文字が現れた。
「エリアボスを撃破いたしました。名前を公表いたしますか。YES/NO」
「名前?本名のことです?それはいやです。NOっと」
実際はプレイヤーの名前を公表するかどうかなのだが、雫はわかっていない。
「エリアボス、知識の守護者が撃破されました。撃破したプレイヤーが匿名を希望したため名前は公表いたしません。」
という通知が全プレイヤーに通達された。
最初のボスである、一撃熊の名前でなかったので、特にトッププレイヤー達に激震が走ることとなる。
「おっ私たちのことですね。わんこ。私たちのことが載ってるですよ。」
そんなことを知らない雫は浮かれていた。
さてボス戦の後と言うと報酬である。
まず最初の報酬はまだシリーズ物の装備一式である。
知識の到達者 DEXに補正特大 このシリーズを揃って装備することで『到達者』取得
である。『到達者』はスキルの熟練度が上がりやすく、新しいスキルを覚えやすくするなどの補助的なスキルであった。
「これは私のです。というかわんこには着れないです」
そして武器
金剛の小太刀 装備中の打撃耐性 状態異常耐性に補正大
である。
「これはわんこにあげたいけど装備できるです?はい、わんこ」
「わん」
わんこはは小太刀をくわえた。一応装備できたらしい。
「じゃあ後でわんこ用のカバーでも買うです。」
そして人形などの落とした素材が数点。
最後に人形が守っていた知識である
その候補は、3つその中から1つ選べる。
『鉄竜召喚』 『カスタム』 『金剛』
である。この3つはボスが使うスキルである。
本当は『カスタム』を使った後に『金剛』で防御力を戻すはずだったのだが、
その前に雫の爆弾が命中してしまったのだ。
「うーん。ステータスが上がってもなです。」
雫は運動が苦手なのでもともと戦闘が得意でない。
「鉄竜召喚ってさっきの竜のことだよなです。ならそれにするです。」
雫は『鉄竜召喚』を取得した。
これでボス戦の報酬はすべて受け取った。




