第2話
続けて2話目も投稿します!
遂に異世界に足を踏み出しました!
しばらくして周りが急に明るくなった。
・・・ここは海か?
いや、違う。俺たちは、今空を落ちている。
「ぎゃあああああ、死ぬ!助けて、兄さん。」
「無理言うな~。」
すげー、ドップラー効果が起きている。ってなんか下に魔法陣っぽいのが出てきたぞ?
「「ヤベ!ぶつかる!」」
二人で身構えていたらその魔法陣を通過した瞬間、
キュイイン―――――――――――――――――――――。
「「へ?」」
急ブレーキのように減速をし始めた。胃の中のものが出そうになって堪えているとすぐに地面についた。
「結構、地面に近かったね。危ない、危ない。兄さんは大丈夫だった?」
「これで、高所恐怖症になっててもおかしくないぞ。」
蒼い顔をしてこっちを見てきた。ははは、俺もあんな顔してるのかもね。(;´Д`A ```
しばらく体をほぐしてのんびりしてから出発することにした。
「しっかし、よくもま~。こんなに大きな草原があるね~。」
ジョギングをしながら兄さんに話しかける。
「う~ん。町が見つからないな~。」
「て、言うか。俺ら走るの速くない?」
「う~ん。いつも通りじゃね?」
そう言いながら目をそらす。現実をよく見るんだ!明らかに、ジョギングのスピードを超えている。これはもう、全力で走った時より早いかも。
「じゃあ、そういうことにしとくか。」
現実から逃げる兄弟。
しばらく走ってから、道が見えてきた。二人とも助かったと思った。馬車が通ったので急いで追いかけた。
「いやあああああ。」
けれど現実はどこまでも不合理だ。ていうか、タイミング悪い。なぜか知らないけど、俺たち兄弟は盗賊扱いだ。
「「待ってくれ。俺たちは、盗賊じゃない。誤解だ。ていうか、何もしてないじゃないか。」」
すげー、長いセリフがはもったよ。
「その妙な格好をしていながら、よくもそんなことがいえるな。これからするつもりなんじゃないのか?」
かっ囲まれた。兄さんの方を見る。目と目で通じ合う。そして頷く。
「「三十六計逃げるにしかず!!」」
一目散に道を走り抜ける。相手からしたら突然、俺たちが凄い速さで動いていたように見えていただろう。けど、気にしない。命の方が重要だ。かなりの距離を走ったところで、町の防壁が見えてきた。近くまで行って停止した。門の前の列に並んで町の中へと入る。
「「おお~!!」」
そこには綺麗な町があった。ここの町の名前はなんだろう?と思ったら、
≪グリスカ≫
「え!?何今の?」
「どうした?」
突然頭に流れてきた言葉に驚いて、声を出した俺に兄さんが不思議そうにこっちを見てきたのでとりあえずごまかした。
「とりあえず、宿探そうか。」
「そうだね。でも、兄さん俺たち金持ってないよ。」
「「・・・・・・・・・」」
長い沈黙。どうやったら金が手に入るんだか。
≪ギルドに登録する。→依頼を受ける。→金を手に入れる。≫
「うお!」
またなんか流れてきた。そんな俺を気持ち悪そうに見てくる兄さんにそのことを伝えた。
「そうか、ギルドがあるのか。でそれはどこだ?」
「え?俺の頭に流れてくる言葉の件は無視?無視なの?」
「うるさい。そのことはまた落ち着いてから話す。とりあえず、ギルドはどこだ?」
知らないよ、と言おうとしたときに急に頭に地図が出てきて、ギルドの場所を教えてくれる。
「便利だな~、それ。」
「便利じゃないよ。いろいろと怖いよ。いきなり頭の中にいろいろなものが出てくるんだから。」
「まあ~、それがいったい何なのかいつかわかるよ。」
「いつかなの!?こちらとしてはすぐにでも教えてほしいよ。」
軽口を叩いている間にもギルドに到着した。
「でかいね。」
「でかいな。こんなに大きい必要あるか?」
「知らない。けど、ま~。あるんじゃない?」
減らず口を叩きながら二人で中へと入っていった。
いや~
テンプレで肉体強化されてます!
まだまだチートは終わらないので読み進めてください。
次回はチートのすべてが明かされる!