第12話
遂に魔法が出てきます!
でも微妙です。笑
「ていうことで、魔法の勉強をしよう!」
「どういうことだよ。」
次の日、初級魔導書を買って依頼に出た。
「とりあえず、本を読もう! (・∀・)/」
「テンションたかいな・・・。」
全然!自分のスキルが厨二で落ち込んでいるわけじゃないぞ!
「レッツ・マジック・タイム!」
俺は1人テンション高めで本を開く。
「どれどれ、まず最初に使える属性を調べます、と。」
「それって、俺必要なくね?」
うん、全魔法使用可能とか反則だろ~。
「詠唱は、我扱う力をここに示せ。」
手を前に出して書いてある通りに文を読む。手の平から電気と風が起こる。
「結局、風と雷だった。(´・ω・`)」
一気にテンションがガタ落ちする。もうちょっと他のやつを扱ってみたかった。
「まあいいや。不便じゃないし。次のステップに進もう。」
ページを捲るとそこには魔法とは何かを両面びっしりに書き込まれていた。
「これは、兄さんに必要だね。」
「何が?って、これをよむのか・・・。」
しばらく兄さんに本を渡して1人能力の開発に勤しむ。
「うーん、俺の魔神はいったいなんだろう?」
天空の力はある程度把握できた。気操作はいつかできるだろう。他に今検証できるのはこの魔神しかないだろう。ここはやっぱり答えを導きし者の出番だ!
≪魔神=魔神になる≫
なんかこれ前見た気がするぞ!どうやったら魔神になれるんだよ!
≪頑張る≫
「このスキル使えねー!! (ノ`m´)ノ ~┻━┻」
つい口に出してしまった!兄さんは俺の奇怪な動作に慣れたらしくこちらを一瞥して本を読み続ける。
「落ち着け、まずは魔神の能力がどういうものか把握しよう。」
俺は胡坐をかいてその場に座りこみ意識を己の中に集中する。次第に何かを感じる。これは魔力か?違う、これは天空の力の源だ。俺のスキルが教えてくれる。じゃあ、魔神の力は?もっと奥へと集中する。あった。これか?そうだ、これだ。これをもっと浅い部分に引っ張り出す。そうすれば使えるようになることがわかる。天空の力と同じところまで引き上げてから息を吐いて胡坐を解いて横になる。
「疲れた・・・。え?」
太陽がもう真上まで来ている。
「・・・気付いた?」
レンが顔をのぞいてくる。無表情の中に心配の色が見える。
「ごめん、でも今までレン何処いたの?」
今まで近くにいなかったレンが目の前にいることに驚きながらもレンを見つめる。
「・・・木の上にいた。」
なるほど、見かけないわけだ。でも忍者みたいだな~。
「そっか、兄さんは?」
「・・・そこ。」
レンが指さした方を見るととんでもないことになっていた。
「お。起きたか。」
「別に寝てないよ。集中していただけだよ。ていうか、この状況を教えてくれ。」
レンが怯えて俺の後ろに隠れたまま袖を引っ張ってきた。
「ん?どうした?」
「・・・一発でこうなった。」
へ?いくらなんでもそれはないだろう。だって一発で森の半分が消し炭になるわけがない。
「逃げるぞ!」
「へ?」
レンと兄さんが一目散に逃げ始める。俺もわけがわからないままそれを追いかける。
「どうして逃げるの?」
「おま、バカか?あの惨状を作り出したんだから見つかったら捕まえられるぞ!」
「!なるほど。本当にできたんだ!でも、それって兄さんを捕まえればいいだけで俺たち関係なくね?」
「バッ!自分の兄を売るな!」
レンの速度に合わせながらどんどん離れていく。
「何をしたんだよ!」
「火の魔法の練習中に狼が出てきたから当ててみようと思ったら力入れすぎたみたいで火の玉が山ぐらいの大きさになって投げたらああなった。」
「山ぐらいって気付いた時点やめろよ!」
そのまま、山を下って街道に出たところで息を整える。レンは肩で息をして辛そうだった。
「とりあえず、町に戻るか。」
「まともに戻れる気がしないんだけど。」
「奇遇だな、俺もそう思う。」
レンの息が整うのを待ってから町へと向かった。
いやー
兄さんは人間だけど異常だねー
主人公は人間離れする時期が来ましたねー笑