表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/74

Ⅱ時限目(10)

《本日最初のお便りでーす。ラジオネーム・捻頭(ねんとう)さん、こんばんよつばー! なになに、いわれのない罪で、サークルの皆に嫌われてしまっています……それは大変だ。僕のサークルでは、ゴールデンウィークに、大学がある地域のイベントで、ドミノアートを毎年やっています。駅の巨大階段踊り場を借りて、全員で二日かけて並べましたが、翌朝、全部倒れてしまってました。最後に風よけカバーをかぶせた僕が、真っ先に疑われてしまいました。「人の努力をへし折りに来たのか」と皆の前でリーダーに叱られました。本番の前日だったので、寝ずに修復してなんとか間に合いました。でも、皆に口を聞いてくれなくなり、いない者扱いされて、つらいです。真剣に並べた作品を、台無しにするなんてこと、僕はしていません。細心の注意を払って、カバーをかぶせました。無実だという証拠は無いです。サークルを続けたいです。信頼を取り戻すためのアドバイスください。うーん、捻頭さん、とても苦しんでいるんだね。アタクシ、弁護したいです。なんにでも証拠を求められる世の中が、冷たい。捻頭さん、サークルに顔を出し続けてください。メンバーへの挨拶をやめないでください。途中できつくなるかもしれません。でも、一秒でもいいので、ドミノを倒していないことを、態度に表しましょう。大学でサークル以外のお知り合いはいますか。話を外部の人に聞いてもらいましょう。なるべく多くの人にです。ひとりで立ち向かわない。これは、アタクシが新人時代、上司の背中を見て学ばせてもらいました。また、お便りお待ちしています》

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ