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この遺跡も一年近く来ているわけですが、撫子と二人で来たことは数回だけ。
最近もそうですが、レベッカさんにヒックスさん、ウェージさんとみんなで来ることの方が多い場所なので今回の様に撫子に入り口を開けてもらうのはかなり久しぶりなのですが、今回も体を器用に動かしながら扉を半開きの状態にしてくれて、体を少しだけ斜めにしながら中に入ります。
「ここに来たって事は、奥のロボットの所?」
すりすり
降りて扉を開けた後はすぐに登って来るのですが、なにかあるのか今日は頭の上ではなく肩の上に撫子が留まります。
そして、返事は予想通りにロボットの所。
まあ、撫子が先に一人で行っても今まで通りであればロボットの元には行けない事になるので、だからこそいつもと違う位置に居るのかもしれませんが、いつもと少し違うのが今日は真っすぐ歩いていない事。
一年程ここに来ているわけですが、毎回真っ暗な場所をどうやって進んでロボットの所に来ているんだろうとレベッカさんや門番の二人にも聞かれたことはあるのですが、答えは単純でいつもの入り口からひたすら真っすぐ進むだけ。
それだけでなぜかロボットのある場所に行けるのでただそれを毎回繰り返しているだけだったのですが、今日は撫子が肩から指示を出してくれて、右に左に歩きながら方向を変えている状態。
「こっちでいいの?」
すりすり
撫子が返事をしてくれますが、いつもだったらそれほど歩かなくてもスポットライトが光を落としてくれるのですが、今回はそういう感じはなく無駄に遠い場所へ歩いている感じが。
「もしかして、迷ってる?」
ぺちぺち
流石にそれは無かったみたいで、ちょっとだけ怒っている感じのペチペチが来たのですが、それも程なくして終わり。
「いつもの所だね?」
すりすり
到着すると同時に上からのスポットライトがパッと光を落とし、ロボットがしっかりと見える状態に。
いつもは何も思っていなかったのですが、こうやって眺めてみるとロボットはとても窮屈そうでロープにがんじがらめにされているようにも見えて、何故か少しだけ可愛そうに見える一瞬があったのですが、多分それは気のせい。
「ここまで来て、今回はいつもと違うのはこの木だからこれを何処かというよりはあの場所に置けばいいんだろうという事は分かったけど、二人で分担してやるの?」
ぺちぺち
「え?違うの?」
すりすり
勿論そんなことないという感じに撫子が反応するのでちょっとだけビックリなのですが、ボタンを自分が押してもあの取っ手は出せないので、ここは確実に二手に分かれないといけないと思うのですが、その自分の考えを撫子は読んでいたみたいで、呆れるような感じに舌をチロチロ。
ぺちぺち
そして、否定をするぺちぺちという動きをした後肩から少し下がってから手の上に。
「あー、うん。そうかもね?」
撫子は手の上に着くと、カプっと今日持ってきている木に噛みつくのですが、噛みついたまま地面に降りるとロボットの足元の方へ移動していきます。
そしてそのままボタンのある場所まで行くと、ペイっと噛みついていた木を放ります。
「この木をもって上に上がれないでしょ?って事だね?」
すりすりすりすり
正解♪と言わんばかりで、ペイっと放った木をそのままにすぐに肩の上を通り越して今回は頭の上に移動します。
「とりあえずあの取っ手を持って降りてくればいいのかな?」
すりすり
「ボタン押しっぱなしって大丈夫?」
すりすり
まあ、自分よりも力はあるので撫子に任せる事に心配はないのですが、むしろ心配事は自分の方が多い状態。
「すぐに押さなくていいよ。大体数分待ってからで」
すりすり
そんなことわかっていると言わんばかりの返事があって、頭の上からロボットの方に一度飛び乗ったのですが、何故かもう一度飛び、いつもはあまり来ないのですがお腹の上でバランスをとります。
「どうかしたの?」
お腹の上なのでバランスが取れないのかそのまま落ちないように慌てて撫子が腕に尻尾をくるりと巻いて、お腹の上からこちらを見て来る状態に。
寝起きの時や寝る前に偶にこういう感じになって撫子と正面から面と面を合わせる事はあるのですが、目は細め舌をチロチロとあまりない動き。
ソレにどんな意味があるのかは今までもそしてこれからも多分分からないと思うのですが、スゥーっと細めた目でじーっとこっちを見ているように見えたので、別に蛇に睨まれた蛙のつもりはないのですが、視線を避けるつもりはなくこちらもじーっと見ていると、満足したのかそのままいつものように腕を伝って肩の上に。
そして、すりすりすりすりといつもよりちょっと多めのすりすりがあって、頭の上に移動するとさっきと同じようにもう一度ロボットにジャンプ。
「じゃ、取っ手を持って来るね」
返事は勿論無いのですが、ある程度タイミングを見計らって押してくれると思うのでロープを登って前に上で取り出した取っ手を持ってくるとしましょう。




