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明日の話をレベッカさんと密にして、いつも通りの時間に出発と決まったら解散に。
そしていつものように部屋に戻って少しだけぼーっとすると眠気が襲ってきてそのままいつも通りに眠る事に。
こっちの世界に来てからは毎日寝つきも良くさらに言うと疲れを取るために体もしっかりと休まないといけなかったのもあってか、気がつけば朝という事ばかりだったのですがここのところは少しだけ体も慣れ、すぐに寝付くことが無い日もふえてきていたりして、今日はまさにそんな感じの日になってしまう事になり、少しだけ撫子を撫でているうちに結局眠気が自分をしっかりと寝かせてくれることに。
何故かハッと起きると、そこは元々の自分の部屋でパソコンが目の前にあって、何もかもが少しだけ懐かしく感じる、囚われている自分を思い出す場所でもあって。
「こっちが夢?いや、あっちが……夢?」
どっちの自分が良かったかと言われると正直あっちの方がよかった気はしていて、だからと言ってこっちが悪かったかと言われるとそうでもなくて。
「夢なら何でもできる……いや、何をしてもいいのか?」
自分にとって都合のいい夢を見る事が出来ているのであれば好きな事をすればいいだけ。
「夢じゃなかったら出来る事じゃないか……」
多分自分は夢の中と分かっているような変な状態なので好きにすればいいのに好きな事をしていいと一緒ではないという不思議な感覚。
考えてみるとなかなかその辺りの自分の性格というのは変でもあって。
幼少期から人の顔色を伺う事がある意味必須でもあり、よく言えば気を使う事が上手い子供になっていて、それは親の教えもあったのでしょう。
今考えれば子供にそんな事が出来るかな?とも思えるのですが、捨て目が利くような人になりなさいと言う具体的なのか抽象的なのかなかなかわかりづらい教え。
ただ、捨て目が利くというのはほとんどの場合はいい事が多く、人との会話に困る事はあまりなく、プラスに働く部分は多くあるのですが何でも過剰はよくないわけで、よく言えば捨て目が利く、悪く言うと小さい事までよく見ているという風にもなってしまい、小さい事も気になるようななかなか子供ながらに厄介な人間になってしまっていた部分があって。
自分の部屋にいるのに、自分が子供に戻っているという不思議な夢。
この夢を誰か診断できる人に伝えたら頭がおかしいと言われてしまうような気もしてしまいますが、子供の自分が大人の時に居た自分の部屋にぼーっとしていて。
そして夢の中なのに嫌な匂いが窓の外から入ってきます。
「タバコ?」
吸っている本人ぐらいしか恩恵の無い自分の嫌いな匂いが鼻につくので部屋の窓をとじようとするのですが、何故か窓はかなり硬く閉じる事が出来ない状態。
「なんだよ、クソ」
悪態をついた所で動かない窓はそのままで、夢の中で嫌な思いを何でしないといけないと思ったので窓から顔を出してみると、隣の敷地で煙草を吸う人が見えて。
こういう時に夢なのだからやりたい放題すればいいと思う自分と、夢の中でもやりたい放題してはいけないという自分の二人がほんの一瞬だけせめぎ合うのですが、結論はいつも通り多分理性の方が勝ってくれているみたいで、溜息を一つだけついて諦める事に。
ただ、文句の一つぐらい言わせてほしいのでそこから出た言葉は単純に「死ね」の一言。
勿論夢の中でも言うだけで効果があるはずもなく、ただそれだけなのですが少しだけスッキリするので、この辺りはいつもと変わりないのですが、なぜ自分の夢の中なのに嫌な気分にならないといけないんだと思っていると、ごぉと少しだけうるさい音を立てて飛行機が飛んでいるのが見えます。
「落ちちゃえばいいのに」
そんな事本気で思っているの?と言われると勿論本気なわけもなく。
飛んでいるものはいつか落ちると思っているだけなのですが、飛行機が落ちるような大惨事が起こって欲しいかと言われると勿論そんな事もなく。
ただ、なにかちょっとした拍子で簡単に人なんて終わってしまうだろうというおもいは少なからずあって。
その一つが落ちたらいいのにという言葉に込められているわけですが、ちょっと訳が分からなくなったのは多分ここから。
いきなり飛行機の針路が凄く無茶な動きをしながらこっちに変わって、ゲームみたいに一直線に落ちてくることに。
「は?」
自分の夢だとわかっていても訳が分からないので出てくる言葉もそんなものですが、そのまま飛行機はスピードを落とすことなくこっちに向かって落ちてくるわけで。
「いやいやいやいや?」
確かに自分が落ちたらいいのになんて言ったけど、こっちに落ちてこいなんて言ってないし、なんなら煙草を吸っている奴等も死ねばいいと思っていたけど、こういう方法で葬りたいなんて思っても居ない訳で。
「というか、確実にコレ自分も巻き込まれるじゃん……」
雑な夢だなぁとは思っているわけですが、本当にこの辺り凄く雑で自分の夢でありながら自分が嫌になるのは自分が何故か動けない事になっているという事。
「痛くないとは思うけど、分かっていても……」
がばっと起きると凄い汗。
死なないと頭で分かっていても死ぬ恐怖はあったみたい。
そしていきなり起きた自分に少しだけ驚いた撫子がちろちろと舌をつかって汗を舐めるのですが、その様子がなんというか少しだけおかしくて。
「少し早いけど、このまま起きるかな」
起きる予定の時間より一時間ぐらい早いのですが、このまま二度寝をすると今度は起きる事が出来ない気がしたので、ちょっと早いですが起きる事にします。




