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「えーっと、えっと。身体強化って義務教育で習うよね?」

「あー、えーっと……」


 何処から来たのかを喋っていなかったので、この世界の人間じゃない可能性をこの村の人どころか誰一人喋ったことは無いわけで。

 もしかしたら、寝ている時に寝言で喋っている可能性は……ゼロではないのですがもし喋っていたとしてもそれを聞いているのは撫子ぐらいで、その撫子もヘビなわけで喋れるとは思えず。

 そうなって来ると、誰にも自分の事を喋っていないことは明白なわけですが、喋っていいのか悪いのか。その辺りの判断もついていないので微妙にどうしたらいいのか分からない状態で。


「あ、いえ。詮索はギルド的にも良くなかったわね。いいのよ」

「いえ、別に詮索だと思っていないので構わないんですけど、まあそうですねそろそろ喋ってもいい頃合いというか、自分としてもそろそろ聞いてもらえると助かる話でもあるので、ちょっとお時間いただいてもいいですかね?」


 と、このまま喋ろうと思っていたのですが、考えなくても今の時間はまだ昼前。

 今日の採取などはしていないわけで、今から喋るのは悪い事ではないのですが今の時間にした方がいい話でもないわけで。


「喋ろうかと思ったのですが、帰って来てからの方がいいと思うので夕食時に時間を貰えますかね?」

「ああ、いいぞ」

「俺も構わない」

「私もいいわよ?面白い話になるの?」

「あー、その辺りはどうか分かりませんが、まあ喋れる範囲で喋ります。あと、お世話になっているのでもしカップルのハンターさん達もきけるなら一緒にと伝えておいてください」

「わかったわ」


 という感じに伝言も頼んで、撫子といつも通りの丘へいつもの感じに採取へ向かう事に。


 ただ、いつもと少し違うのはウチの撫子の様子。

 すりすりとぺちぺちの二つとその日の気分で色々な会話を二人でしながら丘への道を進むのですが、今日はちょっとだけソワソワとした感じがあって。


「もしかして、みんなに話す内容が気になるの?」


 すりすり


「先に聞く?」


 すりすり


 という感じで、何というかこういうところは女子なのかなぁと思う部分もあるのですが、行きの道でこっちの世界に来た話をすることに。

 よく分からない街に気がついたら来ていて、その町は様子が変だったので抜け出して。さらにその抜けだした場所から彷徨っているうちに今の村にたどり着いた話をしてみるのですが、あまり思っていたような反応は帰ってくることなく、喋ったにもかかわらずへー?という感じの雑な感じ。


「あれ?思っていたのと話の内容が違った?」


 すりすり


「あ、そうなんだ?だからまあ魔力についても、身体強化についても知らないんだけど、この話はしても大丈夫そうなのかな?」


 すりすり


 何となく先に聞いておきたいというのは喋らない方がいい事があると思っていたみたいで、それを判断してくれているのだろうというのは分かっていたので、一通り喋ったのですが、問題はなさそうで。


「因みにさ、身体強化とか魔力の使い方って撫子は自分に教えてくれたりは出来るの?」


 確認を一応してみるのですが、すぐに返事は帰ってきません。

 珍しいと思ったので撫子の方を見てみると、首を傾げるような感じで正に悩みを表すような動き。


「えーっと、魔力が少ないから教えられないとかそういう感じ?」


 ぺちぺち


「じゃあ、素質とかそういう方?」


 ぺちぺち


「……種族的に?」


 ……すりすり


 少しだけ間があったのはこればっかりはどうしようもないんだよという気づかいからでしょうか?種族的と言われてしまえばまあ仕方ないと思うしかないわけですが、その辺りも多分あとでみなささんと喋りながら確認はしないといけない話になりそうで。


「そういえば、自分は多分純粋な人間って感じなのかな?それで言えば、みんなは獣人って呼ばれる感じ?」


 すりすり


「人間と獣人のハーフもいるの?」


 すりすり


「純粋な人間もいるの?」


すりすり……ぺちぺち


「え?どっちでもあるって事は、あんまり人数は確認されていないとかそういう感じ?」


 すりすり


 と、こんな感じでこの世界がどういう感じなのかを聞いているわけですが、どうやら気にしないでかなり過ごしていた耳がついている事や人によっては尻尾があったりすることをそろそろ気にしないといけないみたいで。


「まあ、身体的特徴はどうにもできないからねぇ。自分としてはそれは個性って事で済ませたいんだけど、ちょっと流石にそれだけで済ますことは出来ない感じかな?」


 すりすり


 ここまで頭がいいヘビが地球に居たかと言われると……居ない事を証明する方が難しい気もしますが、この辺りも多分魔力とかそういう色々が作用しているのかな?と、勝手に思っていたりするわけですが、どうやらそんな思考をしていることに撫子も気がついたみたいで、いつものようにぺちぺちと余計な事を考えないように合図というか慣れた動き。


「まあ、喋っても問題ない事が分かったから、とりあえず後でみんなに喋るのはいいのかな?」


 すりすり


「じゃ、今日もいつも通りに薬草採取と……勿論キノコも取っていくよ」


 撫子と喋っているうちにいつもの丘に着いたので、今日も慣れた作業を開始。

 いつもと変わらない採取をしていきましょう。






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