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 夜と違い、朝はこういう感じというルーティンなどは無いので起きてからの動きは様々。

 とりあえず今日は顔を洗ってそのまま朝食をとるのですが、撫子はこのタイミングでも何故かずっと部屋に居て、この後の外出の時まで部屋で一人 (?)ゆっくりしていることが多いので、ぱぱっと一人で朝食を済ませて部屋に戻ると、支度は出来ていると言わんばかりに撫子が寄ってきます。


「イケるのかな?」


 すりすり


「じゃ、行きますか」


 返事をするようにしゅるりと腕に乗って、そのまま慣れた動きで頭の上に移動するとクルクルといつものようにとぐろを巻く形で撫子がおさまります。

 いつもの位置に来てくれたことを確認したら、いつものリュックを背負って出発……と、いつも通りだとこんな感じなのですが、今日はカップルハンターの二人と一緒に中型のモンスター討伐を見学させてもらうので、いつもと一緒の動きでギルドまで行くところは一緒ですが、その先が違う形に。


「今日はよろしくお願いします」

「ん。よろしく」

「あまり前に出過ぎないでね?」

「言われない限り前にはいきたくありません」

「それはそれで狙われるから……と言っても、武器を持っていない時点で本来は狙われる気がするけど、撫子ちゃんがいるからギリギリ狙われない可能性も……どうだろうな?」


 一応二人も撫子は自分にとっての武器であり盾でもあるという認識をしてくれているので、今更頭の上に乗っていることに対して何も言ってこないわけですがどのぐらいの抑止力というか効果を示すかどうかは分かっていないみたいで、二人は二人の武器や防具をきっちり用意していて、いつもとは格好も全然違う形に。


「その防具、いつもと違いますね?」

「まあ、採取用と狩猟用は別だからね。さらに言うと狩猟するモンスターによってはそれに見合った効果がある防具に付け替えたりした方がいい場合もあるから、その辺りも考えないといけないからね」

「そういう貴方はいつも通りのままね?」

「というよりは、コレが私服で採取用でもあって勿論今回の狩猟用という感じですね」

「最初の頃はみんなそんなものだよ?」

「でもまあ、長くそればかりというのもアレだから、ある程度色々と揃ってきたら別の服も用意していかないとね?」


 そういう観点で考えたことはあまりなかったので後でこれはレベッカさんに相談をしないといけない気はしましたが、それは後にしてとりあえず今日は狩猟を観戦……体験?見学をさせてもらう事に。


「因みに今日倒す予定のモンスターは?」

「小型と中型の間位のモンスターで本来は山から下りてはこないんだが、そろそろ冬が近づいてきているからか、他の村や町の近くに降りて来て畑を荒らす様になってしまったアウェクルの亜種だね」

「アウェクルってあの乗り物の?」

「ああ。野生種を人が飼い慣らしているからこの村では乗っているが、場所が変わればあの子達もモンスターだからね」

「ですか」

「それにね、正直言うと可愛くは無いぞ?」

「そうです?結構アウェクル達は自分には懐いてくれているので結構可愛く思えているのですが?」

「それは原種に近いアウェクルだからで、亜種は色々と混ざって……な?」


 な?と、いきなり言われてもそうなの?としかならないわけですが、どうやら自分の知っているアウェクルとは違いもあるみたいで、その辺りも少しだけ興味を引くわけですがそろそろ向かおうという事に。


「因みにどのぐらいですかね?」

「あー、ここからだと丘とそこまで変わらないが、少し丘よりは遠いぐらいだな」

「じゃあ、ギルドでいつものセットに少し多めの水分を用意するぐらいでいいですかね?」

「だな。後はあっちでもいつもの採取は出来ると思うからリュックはいつも通りに空っぽで大丈夫だぞ」

「分かりました」


 ギルドで場所は違うのですがいつも通りの薬草とキノコ採取の依頼を受けて、カップルハンターの二人に付いて行く形でこの後に向かう場所はいつもの丘と少しずれる道で。


「そういえば、これって何処に向かっているんです?」

「種類で言えば、海沿いだが、海の中には入らないから陸地的な意味合いでいうと鬱蒼とした密林近くで、洞窟もあるような場所だな」

「なかなか過酷な感じですね?」

「初めて行く人間が皆言うのはジメジメジトジトした湿気だって言っているが、まあその不快感もある程度すれば慣れると思うから、多少我慢は必要かもな」


 ジメジメやジトジトの湿気に慣れないとキツイと二人が教えてくれたのですが、なんとなくそれに関しては地球……それも日本人だった自分は大丈夫な気が。ただ、半年ぶりというのもあってその環境に懐かしさを感じるか久しぶりの環境に辛さを覚えるかまだはっきりわからない状態ですが、いつもと違う場所に行くというそのたった一点だけでも十分楽しみではあって。


「撫子はジメジメとかジトジトは大丈夫?」


 すりすり


「大丈夫なんだ?」


 ペチペチ


 ん?どういう事?という感じで顔を合わせると、すりすりをいつも以上にしてくるので、もしかして?と、聞き方を変えてみます。


「ジメジメとかジトジトが大好き?」


 すりすりすりすり


 大正解みたいで、どうやら撫子的には好みの場所に行けるみたいで、ちょっといつもよりテンションが高いような気も。

 楽しい見学会がどうやら始まる……みたいです?



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