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 ロボットの真下に居ても、案の定何も閃くことは無く。

 ただ、格好いいなーと眺めるだけですが、頭の上に居る撫子がペチペチとほっぺたの辺りを叩くような動きをします。


「何かあった?」


 その言葉に頷くような動きをした後、スルッと頭から肩を通り越して手の先へ降り、そのままひょいっとすぐ近くのロボットの足元へ。

 その撫子を追いかけるように動くのですが、そこはただロボットの足というだけで無骨というか、かなり硬そうなものが目の前にある状態で改めてロボットの大きさや凄さに驚くのですが、どうやらそうではないみたいでそのまま撫子の後を追いかけていくと、足の(かかと)の辺りに向かう事に。


「こっち?」


 正面から見た事しかないのでこっち側に来ても大きな変化はないのですが、後ろ側というのもあって光も入りづらく暗い感じでちょっとだけ今更怖いような気がしてきたのですが、そんなことを気にする様子もなく撫子が今までと違う変な動きをします。


「踵から少しずれている、この辺り?パッと見た感じは何もないようだけど?」


 人間の足で言うと(くるぶし)がある辺り。

 撫子が地面から首を伸ばしていきなりツンツンとし始めるのですがその場所の結構上、自分の手を伸ばしたら届きそうな場所の辺りをよーく見ると色が微妙に違うような一枚の板がある事が分かります。


「ん?色が違う?」


 少しだけ背伸びをしながらもその板を触ってみるのですが、何も変化はなくただ触った感じがしっかりと金属だというのが分かる程度なのですが、多少のざらつきを感じる程度。


「何もないけど、何かあるの?」


 色の違う場所を自分が触ってみたのですが、何も変わりがないと撫子に言うと「分かってないなぁ」というような表情をしたかと思うと、すぐに足元から自分の身体を上ります。

 自分の身体を上るのはもう慣れているのか、かなり素早いモノでシュルシュルと上った後に頭の上にいつもの感じにペタリと座って、何となく先程あった色の違う板のところが見たいのだろうという事は分かるので、少しだけズレていた頭の位置をしっかりと正しい位置に向けると、ぎゅっと頭の髪の毛が掴まれるような少し強い力を感じると同時に、結構激しくモノを叩きつけるような音が頭の上からします。


「えぇ?もしかして叩いた……の?って、うわぁ……」


 まさかそこまで力技の様な事を撫子がすると思っていなかったのですが、叩いたであろう板は奇麗に凹んでいるのですが、明らかにここに何かあると分かるような凹みのある状態になったので、両手を伸ばしながらベコッと凹んだ板の両側を掴むと、さっきまでとは違い、簡単に板が外れます。


「まあ、遺跡発掘だからこういうのは仕方ないのかもしれないけど、これって盗掘になるのかな?いや、そもそもそれで言うなら毎回武器とか防具を回収する作業自体が盗掘?……でも、生活の為には仕方ない部分もあって……」


 いい訳を色々と言いたい所ではあるのですが、どれも正しくないような気がしつつも一枚の凹んだ板を取り外し、少し下がって中を見ると、どこかしらで見た事のあるようなものが。


「真っ赤な……ボタン?」


 そこについていたのは押しボタンなのですが、テレビでよく見る某国な大統領が押したら戦争が始まってしまう様なキノコ型なボタンというよりは、制御盤などについている押しボタンで、まあ、押し間違えたら結構大変な事になるだろうなーというのは分かるようなボタン。


「ボタンがあったら、押すしかないでしょ」


 別に誰に言う訳ではないのですが、何かしら起こるハズのボタンがそこにあるのであれば押したいわけで。


 では、皆さんご一緒に……ポチッとな?


 と、いう脳内の言葉に従いながらそのボタンを押してみます。


 ボタンを押してみます。


 ボタンを、押しましたよー!!


 ボタン、を連打!!!


 ボタンを強く、長く……押してもダメぇ?



 二度押して、三度目、四度目以降は連打もしてみて、最終的にはスマホの電源を切るようなつける時の様な長押しをしてみたのですが、無反応。


「まあ、内部電力の少しでも残っていれば動くかもしれないけど、この遺跡自体もこのライトぐらいで、他が動いていない以上は動力がない訳だから……一応コレは想定内?」


 決して負け惜しみを言っているわけではないのですが、なんか少しぐらい反応があったら嬉しかったのですが、その少しの反応すらなかったので思っていた以上にショックではあったのですが、どうやら不思議な事に撫子も何かしらの反応はあると思っていたみたいで、自分と同じように頭の上でしょぼーんとした感じ。


「まあ、ボタンを見つけたこと自体がお手柄だからね?」


 と、大したフォローにはなっていないかもしれないですが一応フォローをしてみたのですが、それでも少しだけ嬉しかったみたいで、すりすりといつもの嬉しそうな反応を返してくれることに。


「まあ、こういうロボットがここにあるっていうのを撫子と共有したかったから、一応今回の目的としては十分なんだけど、あんまりゆっくりしているとレベッカさん達も心配するからとりあえず帰ろうか」


 ロボットの踝辺りに新しくボタンを見つけることは出来たのですが、何も反応は無く。

 新しい収穫としてはこのボタンと、後はここに来るたびに上から光があるので、この遺跡自体の動力の一部かこの場所自体に施された何かがまだギリギリながらも稼働しているという事の確認が出来た感じはあって。

 考えようによっては結構な収穫とも思えるので、そこまで悪くない成果だとおもってとりあえず帰るとしましょうか。






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