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 とても意外な事にアウェクルの乗り心地はとてもよく、さらに言うと嫌そうな顔をしていた割に、乗せてくれてからは結構ノリノリな感じに遺跡まで運んでくれます。


「アウェクルって、見た目以上に乗り心地いいですね?」

「馬っぽいけど、一応鳥らしいし、頭もそこまで悪くないから家畜にいいんだよねー」

「そういえばさっきも家畜って言っていましたね」

「うんうん。この子達の羽毛で作る服は温かいから寒い時期には重宝するんだよー」


 言われてみると自分のお尻の下あたりがいい感じの温かさで、風を切って走っているのですがスピードの割には寒さを感じません。


「実際は良く分からないけど、噂だと魔法も使えるらしいよ?」

「自分よりよっぽど有能ですね?」

「かもねー?っと、そろそろ見えて来るよ」


 時間にして一時間。

 いつもとは違う道を結構なスピードで駆けて来たのですが、丘の時と似ていて分岐などは無く、ただひたすらに真っすぐ来たような感じなので道を間違える事はなさそうなのですが、そろそろ見えて来るって言われてもずっと森を駆けて来ただけなので今更何か変わり映えがあるのかと思っていたのですが、いきなりソレが見えます。


「クレーター?」

「ん?ここが遺跡(・・)だよ?」


 レベッカさんに言われて、ハッとするのですがいつの間にかレベッカさんはアウェクルから降りて近くにある大きめの石の所へ。


「アウェクルは繋いでおかないで大丈夫なんです?」

「逃げる事は殆どないし、人間と一緒で縛られているよりは多少自由があった方がいいでしょ?」


 そう言われてしまうと頷くしかないのですが、目の前の光景はなかなか壮観なもので。


 実物を見たことがあるかと言われると実際は無いのですが、画像自体はそれこそ沢山見た記憶があったので実物をまさか目にすることが出来る日が来るとは……という気持ちもあって、思わず溜息が。


「発見されていない遺跡だからさ、仕方がないのは分かるんだけど凄いよねぇ」

「ええ。凄いですね」

「でね、えーっと、こっちだね」


 手招きをするので慌ててアウェクルから降りると、一度お腹をすりすりされたので頭を撫でながらお礼を言って、レベッカさんを追いかけます。


「私の知っている遺跡はこれ以外にもう一つあるんだけど、そこも似たような感じの場所でね?降りる階段がこういう場所のどこかにあるのさー」

「降りる階段?」

「そそ。で、その中に武器があるから、それを拾って帰る。それが私からの個人依頼なんだよ?」

「因みに持って帰った武器はどうするんです?」

「一応解析をして、何かしら分かる事があれば、それを少しずつ蓄積していく感じ?」

「ナルホド?」

「で、一応数十年ぐらいで今の私達の武器や防具が出そろってきたところなんだけど、この間みたいな大きな奴にこの程度の武器で抵抗が出来たとは思えないから、今の主流はどっか別の星からの贈り物が濃厚って言われている感じだねぇ」


 贈り物ってレベッカさんは言っているけど、明らかに地面の下(・・・・)にある事を知っている時点で、この星に作られていた過去の文明な気がします。

 もし、隕石に乗っかって武器や防具が送られてきた場合も宇宙をソレが漂っていたというのは明らかにおかしな話だと思ったのですが、その思ったことをどうやって言葉にしたらいいのかは分からないので、頷くぐらいしかできる反応はなく。


「因みに階段はもう見つかっているんですか?」

「うん。この石からまーっすぐ歩いた先にね」


 レベッカさんが先を行ってくれるのでそれを追いかけるように行くだけなのですが、人生初のクレーター歩き。ちょっとぐらい横にそれても大して問題はないと思って右にフラフラ、左にフラフラ。

 さらに遠くを確認するように見てみると、明らかにソコは土の色が違い、場合によっては森ではなく山があったようにも見えるのでそっちに気が向いてしまいちょっとだけ首を伸ばして覗くように見ようとしたのですが、不安定というか斜めな地面でそんなことをすれば足元がおぼつかない訳もなく。


「あっ」


 出た声はそれだけで、つんのめった後はそのまま倒れる事に。


「もー、ふらふらしているからそういう感じに……?」

「いててて」

「え?え?」


 レベッカさんが慌てた様子でこっちに来るのですが、何かありました?という感じで右手に力をぐっと込めようとするタイミングに合わせて声をあげます。


「待ってっ!!!」

「え?」


 いきなりの言葉に反応をすぐに出来るわけもなく、立ち上がろうとしていた体重がそのまま右手に。

 何か良く分からないモノをグググッと押し込む事になったのですが、何の変化もなく。


「え?え?」

「あれ?何もない?」


 何かを押した感覚はあったのですが何も変化はなく、ほっと一安心。


「大丈夫?」

「ええ。何か良く分からないものを押しちゃったみたいですが、大丈夫ですかね?」

「さあ?さっきも言ったようによく分からない技術だから、何かあっても……何ともね?」


 そんな事言われても困るのですが、行くよと言われたら追いかけるしかなく。


「この辺り……に、あった」


 どうやらここから先に進むと遺跡の中へ入れるみたいです。






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