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 個人依頼の内容は単純で遺跡の発掘作業で、思っていたよりは簡単な内容だったのですが、なんでこれがそんなに大変な話なのかは分からない所でもあって。

 その辺りの話を聞きたいという顔をしていたことを何となく察したであろうレベッカさんが笑いながら話してくれます。


「そういえば、武器を持っていなかったみたいだからあまり疑問は持たなかったかもしれないけど、私のハンマーやヒックスの弓、ウェージの片手剣と盾とかしっかりは見ていなかったよね?あれってね、発掘品を改造したものなのよ」

「あー、そうだったんです?」

「そうなのよー?一応、この間のような大きなモンスターを倒して……倒せるかな?いや、撃退?した時とかに鱗とか体の一部が落ちたりすることもあるし、稀に倒せることもあるからそれらを使って加工する技術はあるし、魔法技術も王都とかだとそれなりに発達しているからそういう技術も盛り込んでこういう武器とか防具を作っていたりするわけさ」

「はぁ」

「でも、何もないゼロからのイチっていうのは私達、作れていないのよ。あくまであるものを改造して形にして使っているって事なの」


 かなり文明が進んでいると思っていたこの世界が、自分が思っていたよりも進んでいない可能性がある事を腰が痛いこんな状態で聞くことになるとは思っていなかったのですが、多少理解できる部分もあって。


「発掘品を改造しているって事は、発掘作業は必須作業なわけですよね?それって、いきなり自分がやっても大丈夫なんですか?」

「別に国が禁止しているわけじゃないから問題は無いのよ?ただ……」

「ただ?」

「まだ、ここの遺跡は公表されていないのよ」

「あー」


 未公開の遺跡を素人が探索……。

 何も起こらないはずもなく?

 え、コレはまた死亡フラグが立っているような気もするのですが?


「というか、私がたまたま見つけたからお休みのたびに発掘を進めているんだけど、微妙に今までと色々と勝手が違くって、そのお手伝いをお願いしたい感じ?」

「因みに、その遺跡というのはなにかしら危ないとか変なモンスターが居るとかは?」

「あー、そういうのは無いよ?武器になるモノや防具になるモノの発掘をしたいわけだし、多分過去の時代に結構沢山の人が居たであろう場所だっていうのもあって、変なモンスターもあまり寄り付いてないみたいなのよね」


 何も寄り付かないって、逆に危ないモノが垂れ流しの可能性があるような気もするのですが、レベッカさんが変な感じはないという以上多分安全でもあって。

 ここまで話を聞く限り、そんないい依頼を自分が貰っていいのかと思うばかりなのですが、ニヤリとまたレベッカさんが笑います。


「個人依頼だから、ギルドの査定には響かないのよ。それに、公表されていない遺跡だから公言も出来ない。という事は?」

「ポイントは稼げない、守秘義務も発生する、でも金払いだけはいい?」

「そゆことー」


 別に何をしたいという目標や生きる以外の目的もなく、この村に滞在しているだけの自分にとってはありがたいだけの話なのですが、逆に自分ばかりこんなにツイていていいのかという目でレベッカさんを見てみると、何やら少し言いたげな目でもってこっちを見てきます。


「あのね、私は色々とあって今はこの村にいるけど、今となっては悪くなかったかなーとも思っているわけ。それに、この間の事もあって、多少罪滅ぼしというか、まあ、自分の中で一応しっかりとケジメもつけたいから、気にしないでいいよ?」


 ここまで言われて手のひらをクルリと返すのは流石に酷いという思いもあって、この依頼を受ける事に。


「あ、でもこの村からは結構遠いし、一回目はちゃんと案内をしないとダメだからまずはその腰をしっかりと治して……貰っている間は私の方で建て替えておくから」

「何から何までありがとうございます」

「いいのいいの。いい事をすると自分にそのうち帰って来るっていうでしょ?」

「そうなんです?」


 こっちではなく、アッチの頃に因果律だかなんだかの話でそんなようなことは聞いたことがあったような、無かったようなおぼろげな記憶はあるのですが、何となくその辺りの記憶には靄が掛かっているような状態で、いまいちスッキリと思い出せない状態なのですが、ただ何となく言っている意味は分かるし、頷ける話でもあって。


「じゃあ、しっかりと恩返しするためにも、ゆっくりとさせてもらってこの腰をとりあえず治しますね」

「よろしくねー?あ、依頼に関しては後であの二人のどっちかに許可を出させるから、治ったら一緒にいこーね?」

「はい。よろしくお願いします」


 こんな感じに今後の事は自分が思っているよりも簡単に決まっていくことに。


「遺跡……遺跡かぁ。正直あんまり興味はないんだけど、発掘……もしたことは無いし。ただ、どういうものかは興味がないと言えば嘘になるし……。あ、でも武器も防具もないけど、いいのかな?」


 色々と考えながら、寝返りを打つよう用に少しベッドの上でゴロゴロとするのですが、ピキッと鋭い痛みがまだ腰に。

 今しばらくは、このまま動けそうにありません。





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