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 あの後は当たり前のように何事もなく無事に村に戻ることができたのですがそこを通せんぼするような所に当たり前ですが門番さん達が居て。

そのうちの一人にとても力強いハグをされて自分自身の体力のなさを痛感したのですが、門番さんは二人で一人ってわけではないのですが、ある程度安全を確保できたとなれば、もう一人も必然的に戻って来るモノで、もう一度力強いハグをされ二度目の強さに自分自身の身体は耐えられるわけもなく、一日のうちに何度か腰が抜けていて、ぎっくりな腰が弱音を吐いた結果、村でもプルプルすることに。



 そんな事があった翌日、必死に稼がないといけないわけですがとどめを刺された状態の腰がいう事を聞いてくれず。


「とりあえず数日はゆっくり休むことだな。まあ、トドメをさした俺が言う事じゃないかもしれないが」

「いえ、医療の心得がある人が村にいるってだけでも十分心強いですよ」


 とどめを刺したウェージさんは色々とやっていたことの中に医療の心得があったみたいで、村の簡易的な診療もしているみたいで腰を診てもらう事になったのですが、その答えは数日お休み。

 元々の借金はギリギリ終わったような、終わっていないような状態でしたが更にキャンプ地の用具の料金が加算。まあ、不可抗力によるものというのは認められているのですが、即金で返すことなどできるはずもなく。


「という事で、動かないで聞いて欲しいんだけど特殊な方法で返済をお願いしたいわけですよー?」

「今日も元気ですね?」

「まーねー?で、どうする?聞く?聞かない?」

「それ、聞かない選択肢って実質無いですよね?」

「んー、まあ無い訳じゃないんだけど、聞いておいた方が得かなぁ?」


 今日も元気なレベッカさんがベッドの上から動けない状態の自分の所にウェージさんと入れ替わるように入って来て、話をはじめてくれます。


「まあ、どちらにしても今のままじゃ無理なんだけど、話だけ一応させてもらうと、薬草とかきのこの採取と似たような感じだけど、個人依頼を受けて貰うって感じになるかな?」

「それって普通はランクとか上げてからじゃないと受けられないような奴じゃないんです?」

「よくわかってるじゃーん?その通りだよー?」

「自分のランク、最低ですよね?」

「そそ。上がった記録も記憶もないよー?」

「出来るんです?」

「一応それが出来ちゃうんだなー」


 一応って言っちゃっている時点で色々と察する部分はあるのですが、現状それに縋るしかないわけで。


「違法だったりします?」

「んーん。それは大丈夫」

「だったら、いいんですかね?」

「まぁ、ギリギリではあるんだけど」


 そして、レベッカさんから詳しい説明を聞くことに。


「個人依頼を受けて貰おうかと思っていてね?」

「個人依頼?」

「そそ。個人依頼っていうのは完全前払い制でお金を先に払わないといけないから持ち逃げされてもとり返せないような依頼になるのよ」

「そこの部分だけ聞くと、かなりハンターに有利に聞こえるんですけど?」

「代わりに、死地に送られることもあるわけだーね?」

「……断りたくもありますね?」

「で、一応ギルドも仲介は出来るけど、依頼人が認証は勿論できないわけさ?」

「レベッカさんが自分にもし依頼を出したら、レベッカさんが承認出来ないって事ですよね?」

「そそ。でも、私が出した方がまあいいかなーって話なわけさ」

「この村のギルド職員って、レベッカさんだけなんです?」

「いんや、一応いつもの二人も職員よ?臨時だけど」

「臨時の人に許可って出せるんですか?」

「ギリギリなのよー」

「それで、最初にギリギリって言っていたわけですか」

「そそ」


 まだ内容は聞いていないのですが、ここまで色々としてくれている人達が自分を使い潰すかと考えてみると、かなりその確率は低そうですが、それでも簡単に人を信じていいかと一瞬だけ考えるのですが、そんな事とは別に何故かこの時口から出た言葉は、肯定の言葉。


「分かりました。お願いします」


 何故?と言われてもおかしくないのですが、信じていたわけでもなく、嘘をつかれていると感じたからでもなく、この言葉は頷くべきだと心の底からのナニカが勝手に返事をした形に。


「オッケー。因みに内容を聞く前に返事をするとは思っていなかったので色々とこっちとしてもビックリな部分はあるんだけど、私からの依頼内容はそこまで過酷じゃないから安心してね?」

「過酷じゃないっていう時点で、結構普通じゃないって言っているようなものですよね?」

「一応趣味の話だからね?まあ、国に貢献も出来る話ではあるけど……」


 国に貢献できる話なのに、個人依頼の形を取る。

 矛盾を内包したような依頼などあまり思い浮かばないのですが、ニヤリと笑う顔は子供の頃に親が興味を持つだろうと新しいモノを見せてくれる時に手を引いていた時の顔を思いだします。


「じゃあ、内容を話そうか」

「聞いたら、もう戻れないんですよね?」

「別に?」

「あっれー?」


 思っているよりも軽い話なのかもしれません。





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