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 自分が見た映像はこの取っ手の真ん中に木が浮いて(・・・)いて、その周りには前に見た事のある火竜の口の中にあったような魔法陣が描かれていて、さらに言うとその魔方陣の色は赤ではなく、青色で。


「青色の魔法陣なんだけど、いける?」


 すりすり


 出来るという返事が撫子からあって、どうしたらいいのか分からなかったのでとにかくお願いをしてみると、撫子が口を大きく開いて取っ手の真ん中に噛みつくような形で頭を置きます。

 すると口の中からスゥっと何かが出て来て。

 そこには青い文字列があって、自分が見た魔法陣とかなり似ているのが分かります。


「あー、あっていると思うんだけど……もっと色が奇麗だったんだが?」


 ペチペチ


 ついさっきの映像なので見間違いは無いハズなのですが、書いてある文字は多分一緒なのですが、色がちょっとだけ全体的に薄い感じ。

 それを一応指摘してみたのですが、撫子からはペチペチと叩かれることに。

 さらに、木を自分の手が添えている状態なので何もできないままなのですが、おもっていた通りに木が浮く様子はなく。


「あれぇ?コレであっていると思ったんだけど……」



 見た映像は青色の魔法陣の真ん中に木が浮いていて、それだけだった気がするのですが……何か少しだけ足りない気もして。

 何が足りないのか分からないので考えてみますが、わかりそうで分からない状態。


「何が足りない?」


 魔法陣があって、よく分からないけど木があって、後は何故か木が浮いていたハズで。


「あ」


 何となく自分の頭の中に靄が残っている気はしたのですが、その単語を理解すれば足りないものは一つだけ。


「魔力を流してないって事?」


 すりすり


 正解という感じに、撫子が木様に尻尾を使っていつものすりすり。

 ただ、身体強化一つすら出来ない自分に魔力は……ちょっとだけあったことは覚えていますが、果たしてその少ない魔力で出来る事があるのかと言われると微妙ではあるモノの、やれる事はもうそれぐらいしかなく。


「撫子?魔力ってどうやって流すの?」


 すりすり、ぺちぺち。ぺちぺち、すりすり。


 おおぅ。こういう時に会話が出来ないのは本当に困ってしまいますが、すりすりとペチペチの二つだと肯定と否定、そしてその後の否定と肯定。

 これでどうすればいいの?となりますが、撫子が一人勝手に動いて自分が支えている木を持っている右手の所へ。


 今の状態というのが左手はロープの上で右手は木を支えている状態で、取っ手の先っぽだけがロボットに入っている状態。

 例えば魔力を流せともし撫子に言われたとしても、魔力の何たるかを知らない自分が出来る事なんて無い訳ですが、そんなことは百も承知という顔で撫子は目を細めます。


「え?何するつもり?」


 一度だけ頷く動きをした撫子はそのまま首をいつも以上に素早く動かして、木を持っている手の平の辺りに牙を使ってシュッと切ります。

 余りにも素早い動きで何があったのか分からなかったのですが、痛さはなくじわっと血が手の平に少しだけ出てきます。


 普通、これだけの事があれば色々と勝手に動いてくれそうなものですが、どうやらそんな優しさは無いみたいで。

 ただ、撫子はそういう意味では優しいみたいで牙を使って切った手の平の血を舌でぺろりと舐めるとそのまま舌を自分が吐き出した魔法陣の上に乗せるような動き。

 そして血が一滴撫子の舌からぴちょんと落ちると、微妙にくすんでいるように見えた青色が鮮やかな水色に。


「おお?この色」


 その色は正に自分が倒れた時に見た色で、何が起こっているのかは分かっていないのですが魔法陣の色が血を落とした場所から奇麗に左右に広がってゆっくり、ゆっくりと文字の中の色を満たす様に端まで色が進んでいきます。

 そして、全部の文字が色を付けると周りの丸い部分にも色が入ってさらにその外側からぶわっと思っていた以上の勢いで水が出てきます。


「おお!?」


 その現象はかなり不思議で、水が出るのですがただそれだけ。

 そして普通は水が重力に逆らう事なく滴り落ちるはずなのですが、面白い事に魔法陣の中だけを血を落としたときと同じぐらいのゆっくりのスピードで循環している感じ。


「うんうん。この色、この感じ。って、水が当たったらちょっとだけ痛くなってきたかも」


 手の平の傷がちょっとだけ痛く感じましたが、自分が見たまんまの映像になってきたのでもしかしたらとそのまま木を支えている右手をゆっくりとおろすのですが、どういう原理かは自分も分かっていないのですが、木は青い魔法陣の真ん中でしっかりと浮いている状態に。


「後はこれを押し込むと?」


 かなりワクワクしてきたわけですが、右手が自由になったのでそのまま右手を使って取っ手を押し込むことに。

 その前に、撫子がいつもの肩の上から少しだけ動くと、定位置である頭の上に移動。


「そこがいいの?」


 すりすり


 ちょっとだけ痛い右手の平ですが、奇麗にすぱっと切ってくれているおかげなのか、変に握りこまなければそこまで痛くない事が分かったので、そのままに取っ手をグイっと力を込めて半分程押し込むと、今までとは違い自動的に吸い込まれる形に。


「えーっと、ここだと危ないかな?」


 ぺちぺち


 そんなことは無いと撫子が返事をしてくれたみたいですが、取っ手は奇麗にロボットの中に吸い込まれ……。


「あれ?変化なし?」


 ぺちぺち


 撫子にペチペチされたのですが、パッと見変わった場所はなさそうなので一度降りる?と聞くと、すりすりの返事。

 ちょっと降りて確認してみましょう。



パソコンってありがたい事に書き始めた日とか、日付が残っているので助かります。

丁度これを書き始めたのは去年の29日。四年に一回しかないうるう年だったんですね。

まあ、投稿し始めたのはかなり後なのですが、その辺りは仕方ないと思ってください(笑)


やーーーっと、やっと……です。


…………長かった(笑)

いや、すぐに動かせばいいじゃんと思うのですが、色々と理由が欲しかったんです。

細かい事、気にしちゃうんです。

大成出来ないちっちゃい奴なんです(笑)


楽しませることが出来るようにもう少し頑張るので、よければお付き合い下さい。

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― 新着の感想 ―
それd家だった → それだけだった sored家datta ?? と、ie?と悩みましたがkeが家に変換されたのか!と ちょっとしたアハ体験でした(〃'▽'〃) 100話おめでとうござい…
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