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 ウェージさんと一緒に向かう事になった場所は丘。


「この道を真っすぐに進むといい感じの丘になっていて、その周りで採取をすることになるんだ」

「なるほど?」

「……しかし、おっさんは本当にやる気があるのか?ソレともないのか?」

「ん?」


 お金を集めなければいけないという目的があるのでやる気はあるのですが、どうやらそのように見えてはいないみたいで、視線は頭の上から下まで見られている感じがあります。


「服の横にナイフの一つぐらいはあっただろう?」

「いえ?」

「んなっ!?」

「まあ、あったところで大したステータスではないので、切ったり、殴ったりは出来ないと思います」

「あー、おっさんは魔法職か?」

「いえ、魔力も低いので……、あのハンターに本当になれるんですかね?」

「いや、もうカードを作った時点でハンターだからな?」

「そういえばハンターの規約とかルールとかってやっぱり厳しいモノとかもありますか?」

「あー、無い訳じゃない。ちょうどさっきも一瞬だけ話題に上がったように詮索をあまりするのはよくない。昨日カードを発行したと思うが、その時にカードが赤くなるとルールを守っていなかったという事になるのだが、カードは普通の色だっただろう?」

「ですね」

「というか、言いたくなければ言わないでいいが、ヒックスのいる門の方から来たって事は……森の方からか?」

「ですね」

「そうか。まあ色々とあったんだろうな。っと、喋りながら歩いているうちに丘に到着だ」


 村から一直線に歩いて来ただけなのですが、しっかりと道路が舗装されていたかと言われると正直微妙ですが、大きなものが通った後のような轍もあり森の中を通っていた時よりも交通量がある事はすぐに分かる感じの道を通ってきたのですが、


「ちょうどこの辺りがここを探索する時のベースキャンプだな。別に絶対ココにベースキャンプをという事はないが、仮拠点があるほうが何かあった時の対応がしやすいから無いよりはあった方がいい感じだな」


 その言葉に頷くばかりなのですが、なんとなくここも見覚えがあるようなない様な?


「基本的にここから先は真っすぐ進むぐらいだが、左奥の方は丘というよりは崖みたいになっていて、その上の方には普通とは違う獣が居るからまあ、相当な無茶をしたいとかそういう事じゃない限りは近寄る必要はないな」

「という事は左奥ではなく、右奥の方へ行けば今回の採取が出来るという事で?」

「だな」


 ウェージさんは荷物を下ろして一緒に動いてくれるみたいで、手早くテントを作って背負っていた荷物をテントの中に。


「荷物を置いていって大丈夫なんですか?」

「ああ。このテント自体に獣が嫌いな匂いをつけているから、食料を置いていたとしても寄ってこないぞ」

「そうなんですか?」

「人の嗅覚では分からない匂いらしいから詳しくは知らないが、そういうモノだと思えばいいさ」

「なるほど」


 自分はと言うと一応手持ちの荷物はあるのですが、大したモノは元々持ってきていないのでそのままテントの前で待っているだけ。

 すると、ウェージさんが「ほいっ」と何かを投げてきます。


「流石に採取したものを両手に持つだけだと動けなくなるからな?」

「あ、はい」


 そこまでの大きさは無いのですがある程度の量が入りそうなリュックを渡されて、それを背負っていざ採取に出発。


「これ、そこに大きな石がありますが……」

「ああ、この石の先にも採取できる場所はあるが、危ないのも沢山いるから気にしないでいい」


 そう言われたのですが、なんとなくこの大きな石の先にいい採取スポットがあったような気がしているのですが、なんでそんな記憶があるのかちょっと良く分かっていなくて、少し呆けた感じになっていたみたいで、


「どうした?リュックが重いか?」

「あ、いえ。違います。すぐ行きます」


 ウェージさんの後をついていくと、少しだけ開けて小高い丘という程の高さは無いのですが、ある程度の高さの丘がある場所へ到着。


「この日陰の周りに色々と取れる場所があるから、その辺りで採取だな。ただ、今日はどうやらこの辺りにいいキノコのスポットはなさそうだな」


 なんとなく湿り気を帯びた場所も数か所見つかったので、一応確認はしてみるモノの何も見つからず。

 そしてそのまま先へと進むのですが、ここにも丘はあるのですが少しずつ木々も出始めてさらに奥には林というか森のようなものが見えたのですが、通路になりそうな場所には先ほどと一緒で大きな石が通路を塞いでいます。


「こっちにも石ですか」

「ああ。わざわざ奥に行く必要はないからな」


 厳重に奥にある何かを守っているようにも見えますし、逆に奥から何も出さないように封印をしているようにも感じる石はここにもあって、何とも不思議な感じがしたのですが、やはりここに来てもなんとなくこの場所を知っているような気がします。


「こっちの方にキノコがありそうな気がするんですが」

「よく知ってるな。その通りコッチの奥の湿り気のある場所にキノコが、うん、あったな」


 パッと見てわかるような赤いキノコは結構ヤバそうな色合いですが、


「これを炒めると美味いんだ。他にも調合素材としてもいいし、これとは違うがキノコと薬草を合わせれば体力が回復する薬も作れるからな」


 やっぱり何か自分の記憶にあるものとリンクしている気がするのですが、そのあたりの記憶は何故か靄がかかったように思い出せず。

 取れるだけ取っていいのか確認をすると、気にしないでいいという返事が返ってきたので遠慮なく採りつくす事に。

 しばらくするとリュックも結構な重さになって、いい感じにきのこと薬草の採取が終わります。


「とりあえずこんな感じの仕事だな」

「コレだけ取れればいい感じですかね?」

「十分だ」


 初めての採取はイイ感じにさくっと終わる事になります。






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