サーシャ・リエルヴィ
何とか無事にメアリを保健室に運ぶことが出来た。
ここまで誰にも遭遇しなかったのが奇跡とも言えるかな・・・。
だが、俺は改めて確信していた。
(あの影から出てきた奴が怪奇現象の"正体"だ・・・)
短剣を持って確実にメアリを襲おうとしていた。
あの構えは、もしかしてモルフィと同じ暗殺者か・・・!?
だとしたら厄介な事になるかもな・・・
「ん?」
深く考えている時に、保健室の扉が開いた。
そして綺麗な銀色の長髪の女の子が保健室に入って来た。
「メアリ!」
「サーシャ?」
(サーシャ?あ!この子も確か俺のクラスにいたよな・・・。)
***
"サーシャ・リエルヴィ"
メアリから聞いた話によれば、この子はメアリの幼馴染で親友らしい・・・。
そして彼女もメアリと同じ貴族令嬢で、メアリの実家であるアーウィ家とも交流があると言った所謂"家族ぐるみ"って奴だな。
「あら、アイラさん、あなたどうしてここに?」
「あ、いえ・・・」
「アイラさんが私を保健室まで運んでくれたの」
「そ、そうなんですよ~!メアリさんがお怪我したらしくて・・・」
「わ、私だってメアリが腕を怪我したって聞いて駆け付けたんだから!!」
「そうなのね、心配してくれてありがとうサーシャ!」
メアリがにっこりしてサーシャにお礼を言った。
これが友情ってやつなんだな…。
(ん?あれ・・・?)
俺は心の中で何かが引っ掛かっていた・・・。
***
とりあえず、怪奇現象の原因は判明した・・・。
問題は"犯人をどう捕まえるか?"だ・・・。
ユラ達にもこの事を伝えて、校舎裏で作戦会議を始めた。
だが、改めて考えると、潜入捜査としては生徒達の前で簡単に素性を明かすのも良くない・・・。
犯人が激情する可能性も考えられる。
「ヤツをおびき出す為にうろうろするのは?」
「逆に怪しまれるわ!」
「では、影を1つずつ攻撃するのは?」
「時間がかかるわ!」
ユラとモルフィの提案はどれも無理だ…。
だが、俺はまだ引っ掛かっていた…。
さっきのメアリとサーシャの会話からだが…。
ん?待てよ…?
「お兄ちゃん?どうしました?」
「みんな、これは俺の仮説なんだが…こうは考えられないか?」
俺はみんなに自分の意見を思い切って話してみた。
みんなは驚いたが、これはもしかしたらもしかするかもしれない・・・。




