ミミカの能力(スキル)
怨霊達との戦いが始まった。
俺達は警戒しつつ、相手の動きを確認しながら戦闘を始めた。
俺は持っている短剣で敵の武器を弾き飛ばしていった。
ユラは各党による戦術で俺を援護している。
「ライア!大丈夫!」
「俺は平気だ!ユラも無茶すんなよ!」
他ではキッカも敵を殴り倒して行っている。
ククルに関しては色気で悩殺して気を逸らさせようとしているが、全く効果が無え・・・。
というか・・・。
怨霊に"色気"って通じるのか!?
そんなツッコミを心の内でやっていると、怨霊の1体が俺に攻撃を仕掛けてきた。
だが、間一髪でモルフィが助けてくれた。
さすが暗殺者!
素早い動きで助かる!!
「大丈夫か、ライア!」
「ああ!何とか」
俺とモルフィでうるていどは片付いた。
ちょっと待て?
ミミカはどうした?
「きゃあああああ!!」
「!?ミミカ!!」
悲鳴が聞こえた方を向くと、怨霊の1体にミミカが追われていた!
「ミミカ!えい!」
間一髪!
ミミカを救出できたが、ここは危険だ!
「逃げるぞ!」
俺は一旦逃げる事にした。
ミミカ、モルフィ、そしてユラ達にも逃げるように伝えようと彼女達の方へ向かった。
(3人も苦戦している筈だ!何としても俺が助けないと!)
とにかく急いだ!
3人の所へ向かうと、3人はとんでもない事になっていた・・・。
そう・・・。
とんでもない事になっていた!
なんと3人は触手を操る怨霊のスキルによって、あられもない姿になっていた・・・。
「いや!だめ!」
「あ!ああ!気持ちい!」
「ああ!私の初めてはライアと・・・!」
「ってお前ら何なんだよこれはあああああああああああああああああああ!!!」
完全に俺は絶句どころが大きな叫びをあげる羽目になっていった・・・。
怨霊の触手が、3人の胸や股をいじくりまくっている・・・。
なんだこの怨霊は!?
完全に生前エロい性格だっただろ!!
ってこんな事でツッコミを入れている場合じゃねえ!!
俺は急いて短剣で触手を切り落として3人を救出した。
「ライア!み、見てないわよね!?」
「君、触手プレイは好きかい?」
「ごめん!でも私んお初めてはライアだけに・・・」
「いいから!逃げるぞ!!」
変なツッコミを入れつつもなんとか全員で民家に逃げ込んだ。
逃げ込んだのはあろうことかさっきの白骨死体がたくさんあった場所だった。
くそ・・・。
怖えけど、外には敵がうじゃうじゃいる・・・。
完全に包囲された。
(こりゃ一旦作戦を立てないとな・・・)
とりあえず、改めて全員いるか確認しねえと・・・
1人でも欠けるわけには・・・。
「って?あれ?ミミカは?」
ミミカがいない・・・。
出入口を向くと、ミミカが外に出ようとしていた・・・。
「ミミカ!危ないぞ!!」
でも、なんだ?
ミミカの様子がおかしいぞ・・・?
一体何が・・・
「お兄ちゃんをいじめる事は、ミミカが許さない・・・」
ミミカの目が光り出した。
なんだ?
(ミミカ・・・一体何をする気だ?)
不審に思っていると、近くの大量の白骨遺体が動き出した?
なんだこれは?
もしかして・・・ミミカの能力か!?
次々と動き出した骨たちは、怨霊達に攻撃仕掛けている。
しかも驚く事に、怨霊達への攻撃は効果抜群だ・・・。
何なんだ一体・・・!?
「ぐああああああああ!」
「もう・・・限・・・界・・・」
怨霊達が遂に全滅した。
これも全部ミミカのおかげだが・・・。
「お兄ちゃん・・・ミミカ疲れた。おやすみなさい・・・」
まるで力を使い果たしたかのようにミミカが眠りについた。
一体ミミカって・・・?
何はともあれ、これで万事休す・・・か?
***
怨霊達を蹴散らした後、城のカジノへ行ってみると、またも驚いた。
あんなにデカイ城が何もなかったかのように跡形も無くなっていた。
それどころかカジノも無くなっていた為に、とち狂っていた人達も元に戻っていた。
これでここにいる人達は無事に家に帰せるし、上級の依頼は達成だ!!
***
俺達は列車で組合に戻って依頼達成を報告する事にした。
だが俺にはまだ気がかりなことがあった。
それはミミカの能力の事だった。
あの能力は一体・・・。
だが、1つだけあの能力の職業には心当たりが俺にはあった。
「もしかしてミミカって・・・屍術師なのか・・・!?」