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多世界解釈

 オリジナルのメシヤたちが地球を離れているあいだ、メシヤたちのコピーが粗相をするのではないかと心配された方もいることだろう。だが、コピーたちは中々に優秀だ。"主人たち"の日常をそつなくこなすだろう。残された人々はどこか物足りなさを覚えるのだが、元々のメシヤたちに対する記憶も置き換えられているため、問題なく進行していく。

 

 メシヤたちがデスヘヴンに出立した時点で、地球は元の歴史とは違う時を刻んでいく。タイムツリーの中で、世界が別の枝葉へと移っていく。枝分かれの瞬間は、刻一刻と行われている。決断の時に、人生の節目に。右の道を通って帰るか、左の道を通って帰るか、あるいは引き返すか。


 宇宙旅行は、それ自体が時空間を移動することを意味する。地球のある地点と他天体の同時刻という言葉は、もはや意味をなさない。


 一夜眠るたびに、夢の中で時空のゆがみの再調整が行われる。今日の自分と明日の自分は、別のワタシだ。


 こんな重要なことを話さずに、レオンはメシヤたちをかどわかした。だが、分岐を繰り返したタイムツリーが、どこかで本筋の幹にたどり着くことがある。そのとき人々は懐かしさを覚えることだろう。


 長々と述べたが、オリジナルのメシヤなき後の地球も、物語は進行する。人々の意識からは、"彼ら"のことが空白になっている。

 つぎにメシヤたちが地球に戻るのは、いつになるやら。






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