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ノギス・メギストス

「エリさん、何を作ってらっしゃるのですか?」

 ガレージでマホガニーの板を切断している、レオンと馬の合う元気娘。


「うン、ワタシもメシヤの影響で本の量が増えちゃってサ、棚をこしらえてるんだヨ」

 イスラエルでも拵えるのかは不明だ。


「取っ手も種類豊富ですね」

 本を収納するスペースの下に、引き出しをいくつか取り付ける設計だった。


「それなんだけド、取っ手を固定するビスが微妙に長いんだよネ」

 エリはのこぎりをく手を止めた。


「板厚が20ミリでしたね。取っ手を付けるのなら24ミリほどのビスが良さそうです」

 レオンがビスの置かれた山を見留めた。


「多分大丈夫なんだろうけド、手持ちのビスを測ったら25ミリなんダ。ビスが余って飛び出ないか心配だヨ」

 エリは持っていた物差しで、ビスを測った。


「エリさん、どうやら心配は無さそうです」

 レオンはエリのビスを受け取った。


「学校で使うようなプラスチックの定規は、伸び縮みが激しいんです」

 レオンがノギスのジョーでビスを挟むと、メインスケールの24の目盛りに、バーニアスケールの0が、ぴたりと合わさっていた。


「ほんとダ! 板は鋼製のメジャーを使って測ったんだけド、ビスは小さいからなんとも思わずに定規を使ってたヨ」


 今回は棚の取っ手ビスであったが、その他のDIYにおいても、長さを誤ってビスが裏側に飛び出すことはよくある。デスクワークに話を移すと、そうした1ミリ程度の誤差から、切り貼り作業のミスが生まれかねない。


《そんなことは1ミリも思わない》と言われて測ったら、2ミリの余地があったりもする。











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