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自室にて

 メシヤは自室で銀の柄を眺めていた。さきほどの蒼い刀身は消えてしまっていたが、奈保の話によると、剣の保持者の器に大きく左右されるとのことだった。滝の水流を吸収したエネルギーは、刀身にチャージされているらしい。


「חפף」という文字が柄に浮かび上がっていた。

「888マイムか」


 マイムとは、銀の柄に納まっている水エネルギーの単位だ。これも奈保に教わった。滝の水柱で出来た刀身が水龍のように見えたので、メシヤはこれを臥龍剣がりゅうけんと名付けた。水なので、攻撃だけではなく様々な用途が考えられると思いを巡らせていた。


「次はこっちだな」

 メシヤは右腰に差していた金の柄を取り出し、いつになく真剣な眼差しで見つめた。


 奈保が何者なのか大いに興味のあるメシヤだが、

《サンジェルマン伯爵みたいなものです》

と、奈保はその場で多くを語らなかった。オカルト界隈でのビッグネームにメシヤはますます興味を掻き立てられたが、残念なことに奈保は見た目がおっちゃん風で運動はからきし駄目だった。


《金の柄はどうすれば良いか、もうお分かりですね?》

 奈保にけしかけられるまでもなく、メシヤは十分承知していた。ただ、こればかりはタイミングが合致しないと、と二の足を踏んでいる。大量の水を浴びた後だったが、体は熱く火照っていた。








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