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魔術だらけの世の中で、式神使いはどうでしょう? 式だって魔術だい!  作者: 雪 琴羽
~とりあえず、王太子妃候補から逃げましょう~
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ある日、恋は突然に。の巻

初めまして。初瀬 琴音と申します。

徒然なるままに、小説を書き始めてみました。

壱部は、書き終えていますので、随時投稿させて頂きたいと思います。

よろしくお付き合い下さい。

 侍女が、「回復魔法で役にたてると思うので、一緒に連れていって欲しい」と頼み込んできたため、『お嬢様救出大作戦』に参加する事となった。 本当は、お留守番でお願いしたかったんですが……ねっ?


 宿屋に馬を借りて、アンティア、セオ、侍女の三人は、犬の後を追う。


 一本道のようなので、迷う事はないと思うが、鬱蒼とした森の中、だんだんと物悲しい雰囲気になってくる。不安を感じる。

 (どんどん森の中に入っていくんですけど……)


 急に目の前が開けた。草木が生い茂る中、古城だけがそびえ立っている。月光に照らされ、蒼白く光っているように見える。雰囲気がある。

 (貴族の別荘にでも使われていたのかしら?)

式犬が、古城の前で、シッポを振りながら、アンティア達を待っていた。どうやら、ここに、お嬢様は連れ込まれたようだ。


 城門の前で、木々の影に三人は隠れながら、コソコソ相談する。


『とりあえず、お嬢様が何処にいるか確認するのが先でしょうね。』

『私、戦闘苦手なんですけど。』

『忍び込める場所を探さないと。ですね。』


 急にセオが、刀の柄に手を掛け後ろを振り向く。

 アンティアと侍女もつられて、後ろを向くと……


「お前達、何をしている。」



 騎士団と王太子にその側近までが勢揃いしていた。

 ラバンディータ辺境伯家とは違い、生粋のお嬢様家では影の護衛も付いており、お忍びで出掛けたのもバレバレだったようだ。

 お嬢様は、王太子妃候補の一人だったので、誘拐事件は、すぐに王家に連絡が行った。

侍女には護衛が付いていなかったので……(私達が気付いてよかったわ、本当) と、アンティアは、ホッと胸を撫で下ろすのだった。


 突入と悪党退治は、専門家にお任せして、アンティア達『お嬢様救出隊』は、お嬢様の発見に全力を注ぐ事にした。

 騎士団の後方から、こっそり侵入し、手近な部屋から探索していく。


『お嬢、火薬の臭がしませんか?』


 セオは鼻がいい。アンティアには、まったくわからない。

 とりあえず、臭いの濃い方向へ行ってみる事にした。


『自分の魔法と火薬は、相性悪いんで、頼みますよ。』

 セオに頼まれた所で、アンティアの術も相性が悪い。(紙よ?所詮、燃えるわよ?) ちなみに、セオの得意分野は火魔法です。


 敷地のだいぶ奥まった所にある、礼拝堂の様な扉を開けるてみると、王太子御一行と出くわした。


 ビンゴ!


調度品の奥に、お嬢様が着ていそうなドレスの裾が見える。


「……!」


 言葉にならない声をあげて、侍女が走り出す。

 その瞬間、閃光と共に爆音が聞こえた。


 アンティアは、とっさに連鎖人型を投げ、爆発から自分達を守る。傍目から見たら、防御魔法に見えるはず。


 砂煙が酷くて回りが確認できない。爆発が続く。

 アンティアは、身を守りながら、お嬢様と侍女がいるだろう方向へ進む。

砂煙の隙間から、物陰に導火線があるのか、火花が見えた。

 ふと隣をみると、氷を纏った剣を振りかざしている、イケメンが目に入った。


「ねぇ、あなた。氷のナイフをいくつか作れないかしら?」

「何?」

 と剣をふるいながらも、アンティアに、氷のナイフを数本出してくれた。器用なもんだ。

 感謝を述べつつ、導火線らしきものが見えた所に投げる。『当たって!』と祈りつつ。


祈りが通じたようで、爆発を止めることができたようだ。

「すごいね」

 と、イケメン氷が称賛してくれる。

ホラッと言いながら、氷のナイフを次々と出してくれた。

 (共闘ってやつ?身内以外とでは、初めてだわ)

他にも、いくつか導火線らしき物が見えたので、氷のナイフを飛ばし、火を消す。


 後方にいる王太子は、つむじ風を起こして、砂煙を排除している。視界良好だ。

 セオが侍女と本物のお嬢様のいる所へ走る。私は、邪魔してくる悪党にナイフを投げる。氷だけど。イケメンと騎士達は、剣で応戦している。


 ひときわ大きな爆発音がして、砂煙が舞い上がる。


 (……私、初めて見ました。人が恋に落ちる瞬間……)

アンティアの手から、氷のナイフが落ちる……

いかがでしたでしょうか?

面白かった、つまらなかった。ブクマ、評価、いいね、☆等で応援していただければ、幸いです。

今日も、良い一日になりますように。

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